MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #97 · AI for Science/医療テーマ
#97

胸やけの精査検査は、なぜ24時間の波形を数個の要約値に切り詰めるのか——食道pH・多チャンネルインピーダンスの時空間フィールドをAIで解く

🔬 refluxfield.research / esophageal-impedance-ph
RefluxField — 食道pH・インピーダンス時空間解析
研究プロトタイプ ・ 24時間pH-インピーダンス波形を解析(ダミーデータ)
解析検査 312件
解析した検査
312
自動検出した逆流
1.9万件
症状連関の一致
κ.86
▲ 判読者間より安定
フェノタイプ分類
AUC.90
24時間pH-インピーダンスの時空間フィールド(逆流イベントの伝播)
上=近位〜遠位のインピーダンス、下=pH。遠位→近位へ伝播する低下=逆流。pH<4=酸逆流。患者ボタンと時間でAIが症状連関を推定(ダミー)。
AI判定(この症例) 酸曝露時間 3.8%(基準内 <4%) 逆流イベント 47回 症状連関 SAP陽性 P=0.95 判定:逆流過敏 近位 17cm 15cm 9cm 7cm 遠位 5cm pH 逆流イベント(遠位→近位へ伝播) pH4 胸やけ(患者ボタン) ← 24時間のうち約3分の拡大(逆流1イベント)
各部位のインピーダンス 逆流イベント(検出) pH<4(酸逆流) 胸やけ(患者ボタン)
AIが推定したフェノタイプ確率(この症例)
要約値(AET 3.8%)だけなら「正常〜非GERD」。波形+症状連関を見ると逆流過敏が最尤。
1逆流過敏(症状連関陽性・AET正常)71%
2機能性胸やけ(逆流と無関係)14%
3酸逆流(AET高値型)11%
4ガス・弱酸逆流 優位4%
↑ 研究コード名「RefluxField」。24時間pH-インピーダンス波形を生かし、
逆流イベントの伝播・症状連関からフェノタイプを見分けた完成イメージ。
24時間pH-インピーダンス検査の波形を捨てずにAIで解き、逆流イベント・食道クリアランス・症状連関から「酸逆流/逆流過敏/機能性胸やけ」を見分ける——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:消化器内科学 × 時系列・マルチモーダル
🔬 問い・学術的背景

胸やけ・呑酸の精査で行う24時間pH-インピーダンス検査は、いまも酸曝露時間(AET)・逆流回数・症状関連指標(SAP/SI)という数個の要約値に切り詰められる。逆流イベントの拾い上げと分類(酸/弱酸/ガス・近位到達度)は判読者の手作業で、施設・読み手で割れる。PPI抵抗性の胸やけの相当数は酸でなく逆流過敏・機能性胸やけで、追加のPPIや手術が効かない。なぜ24時間の波形が捨てられるのか。

🎯 仮説・新規性

pHと多チャンネルインピーダンスの時空間フィールドを表現学習すれば、①逆流イベントの自動検出・分類 ②食道クリアランス動態(PSPW・MNBIを連続量で)③症状-逆流の確率的連関(反実仮想タイミング)④治療フェノタイプ(酸逆流/逆流過敏/機能性)を、要約値より高い再現性で抽出できる。Lyon Consensus 2.0の離散カットオフを連続量・確率へ拡張する点に新規性。日本語・国内データでの実証は前例が乏しい。

🤖 AI活用の必然性

24時間×多チャンネル(pH+複数インピーダンス)の波形は人手で全数構造化できない。逆流は遠位→近位へ伝播する時空間イベントで、時系列・グラフ表現でしか捉えられない。SAP/SIは閾値の点推定で不確実性を捨てる——AIなら症状連関を確率分布として推定できる=AIでしか届かない粒度。

💰 500万円の使途
  • ① GPU計算・クラウドAPI(モデル学習)
  • ② 検査波形の構造化と匿名化
  • ③ 消化器内科医によるイベント・症状アノテーション
  • ④ 倫理審査(IRB)・データ管理
  • ⑤ 結果公開(プレプリント・可視化Web)
📈 期待成果・社会実装(出口)

再現性の高い逆流フェノタイプ分類=学会・論文に加え、検査レポートの自動下書き・PPI上乗せ/逆流防止術の適応較正に直結。PPI乱用と不要手術を減らす出口。Hiroは胸やけ/PPIという最頻出の臨床文脈を医学生=当事者として持つ

※ 正直な関門:pH-インピーダンス生波形データの入手が最大の壁(機器メーカー依存・施設連携・IRB)。検査自体が侵襲的(経鼻カテーテル24時間留置)で症例数が限られ多施設化が要る。学生単独でも応募可だが所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提。要約値からの脱却は臨床ガイドラインとの接続(妥当性の説明責任)も必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・元枠組み=Lyon Consensus 2.0(AET/SAP/SI/PSPW/MNBI)/ 企画ログ → spread-plans.md #97