子宮内膜症は妊娠可能年齢の女性の約1割。なのに症状出現から診断まで平均7〜11年(独10・米11.7・英8年)かかり、確定診断は長く腹腔鏡(侵襲的)で、非侵襲のゴールドスタンダードが無い。2024年の超音波学会合意は子宮の「スライディングサイン」(プローブで臓器が滑るかを見る動的手技)を推奨したが、判定は術者依存でルーチン超音波は見逃しが多い。なぜ1割が持つ病気が主観的手技に委ねられたままか、が問い。
スライディングサインは「臓器が滑るか/癒着で止まるか」という"動き"、月経連動の痛みは"時系列"——どちらも静止画分類では捨てられてきた。超音波動画の動きと症状の周期性を統合した表現を学べば、ダグラス窩閉塞・深部病変を非侵襲に検出し、病変の局在(手術計画に効く)まで示せる、と仮説する。単一施設・単一モダリティの分類器が大半の領域で、動き×症状の統合は前例が乏しい。
滑走の有無はフレーム間の組織変位という時空間現象で、人は主観で判定している。動画の動きと症状の周期性を同時に表現学習するのは、単一フレーム分類では到達できない粒度=AIでなければ届かない。
診断オデッセイの短縮+深部病変の術前マッピング(不完全手術・再手術の低減)。長期的には一次医療でも使える非侵襲トリアージへ。Hiro自身が医学生=当事者(有病率約1割)——症状の語られにくさと手技の現場感の両面で、何を測るべきかの勘所に優位。