MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #96 · AI for Science/医療テーマ
#96

子宮内膜症は、なぜ今も診断まで平均7〜10年かかるのか——経腟超音波の動的「スライディングサイン」をAIで時空間解析し、ダグラス窩閉塞・深部子宮内膜症を非侵襲に見分ける

🌀 endoglide.research / sliding-sign-spatiotemporal
EndoGlide — スライディングサインの時空間解析
研究プロトタイプ ・ 経腟超音波の動的サインと症状時系列を解析(ダミーデータ)
解析クリップ 312件
解析した超音波クリップ
312
動きの解析フレーム
18
ダグラス窩閉塞の検出
.88
▲ AUC(腹腔鏡正解)
すべり判定の一致
κ.84
▲ 術者間→AI
スライディングサインの時空間解析(臓器の"滑り"を定量)
プローブで軽く加圧したとき、後区画で子宮↔直腸が自由に滑るか。滑らない=ダグラス窩閉塞=深部病変の指標。数値はダミー。
🤖 AI解析:すべり振幅 正常 8.1mm vs 癒着 1.2mm / ダグラス窩閉塞の確率 0.86(機種をまたいで較正) 相対すべり (mm) 10 0 閉塞疑い <2mm 8.1mm 自由に滑る 1.2mm 滑らない プローブ加圧の経過(秒) 後区画:子宮↔直腸の滑り 正常:陽性(滑る) 子宮・頸部 直腸 自由に滑走 ダグラス窩閉塞:陰性(滑らない) 子宮・頸部 直腸 癒着で固定
正常(自由に滑る=陽性) ダグラス窩閉塞(滑らない=陰性) 閉塞疑いの閾値
ダグラス窩閉塞を説明する動き・症状特徴の寄与度
1すべり振幅(最大相対変位).82
2加圧追従の位相ずれ(同相=固定).74
3すべり面の連続性.66
4症状の月経連動スコア(周期ダイナミクス).58
5病変近傍の組織硬さ代理.47
↑ 研究コード名「EndoGlide」。経腟超音波の動的スライディングサインと症状の周期性をAIで統合し、
ダグラス窩閉塞・深部子宮内膜症を非侵襲に検出する完成イメージ。
経腟超音波の動的「スライディングサイン」(臓器が滑るか)と月経連動の症状ダイナミクスをAIで統合し、ダグラス窩閉塞・深部子宮内膜症を非侵襲に検出——平均7〜10年の診断遅延を縮める、完成したらこう見える外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:産婦人科学 × 超音波動的解析
🔬 問い・学術的背景

子宮内膜症は妊娠可能年齢の女性の約1割。なのに症状出現から診断まで平均7〜11年(独10・米11.7・英8年)かかり、確定診断は長く腹腔鏡(侵襲的)で、非侵襲のゴールドスタンダードが無い。2024年の超音波学会合意は子宮の「スライディングサイン」(プローブで臓器が滑るかを見る動的手技)を推奨したが、判定は術者依存でルーチン超音波は見逃しが多い。なぜ1割が持つ病気が主観的手技に委ねられたままか、が問い。

🎯 仮説・新規性

スライディングサインは「臓器が滑るか/癒着で止まるか」という"動き"、月経連動の痛みは"時系列"——どちらも静止画分類では捨てられてきた。超音波動画の動きと症状の周期性を統合した表現を学べば、ダグラス窩閉塞・深部病変を非侵襲に検出し、病変の局在(手術計画に効く)まで示せる、と仮説する。単一施設・単一モダリティの分類器が大半の領域で、動き×症状の統合は前例が乏しい。

🤖 AI活用の必然性

滑走の有無はフレーム間の組織変位という時空間現象で、人は主観で判定している。動画の動きと症状の周期性を同時に表現学習するのは、単一フレーム分類では到達できない粒度=AIでなければ届かない。

💰 500万円の使途
  • ① 協力施設の匿名化済みスライディングサイン動画収集(腹腔鏡所見を正解)
  • ② 倫理審査(IRB)・データ管理
  • ③ 症状時系列の構造化・動画×症状の統合モデル試作
  • ④ 少数例の前向きアノテーション
  • ⑤ GPU計算・結果公開(プレプリント/可視化)
📈 期待成果・社会実装(出口)

診断オデッセイの短縮+深部病変の術前マッピング(不完全手術・再手術の低減)。長期的には一次医療でも使える非侵襲トリアージへ。Hiro自身が医学生=当事者(有病率約1割)——症状の語られにくさと手技の現場感の両面で、何を測るべきかの勘所に優位。

※ 正直な関門:経腟超音波動画は極めて機微で同意・倫理が重い/スライディングサイン取得自体が術者依存でラベルにノイズ/腹腔鏡の正解が全例には無く検証バイアス表在・腹膜病変は超音波で写りにくく感度に天井/症状は主観・想起バイアス/機種・施設間の一般化/医学生のデータアクセスは協力施設に依存。
完成イメージ(ダミーデータ)・対象=医療の空白(診断遅延)/ 企画ログ → spread-plans.md #96 / 出典:IDEA合意(2016)・Society of Radiologists in Ultrasound 合意(Radiology 2024)・診断遅延の各国データ。WebSearchで最新性を確認。