間質性肺炎(ILD)はHRCTの線維化パターン(UIP/NSIP等)で治療方針と予後が分かれる。だがUIPパターンの判読は放射線科医・呼吸器内科医の間で一致率が低い。さらに「誰が進行性肺線維症(PPF)に至るか」は抗線維化薬を始める鍵だが、初診の所見だけでは読み切れない。
多時点HRCTの線維化分布の時系列を学習すれば、線維化が「どこから・どの速さで中枢へ広がるか」を定量でき、12ヶ月以内のPPF(FVC≥10%低下など)を先読みできる。既存AIは単一時点のパターン分類・予後確率が主で、線維化進行の時空間ダイナミクスを解いた研究は乏しく新規性がある。
HRCTは1例数百スライスの3次元データで、すりガラス・網状影・牽引性気管支拡張・蜂巣肺の微細な質感を人手で定量できない。3D-CNN/Transformerで体積的な線維化を分割・定量し、2時点間の変化(画像レジストレーション)から進行ベクトルを学習する必要がある=AIでしか届かない。
線維化進行の決定因子の科学的解明に加え、抗線維化薬(ニンテダニブ等)を始めるべき患者の早期同定。専門施設の少ないILD診療で客観的な進行リスクの共通言語になる。Hiro=呼吸器/放射線を学ぶ医学生として読影のばらつきとドメインに通じる。