ESCCは早期なら内視鏡で治せるが、治療法は深達度(EP/LPM=内視鏡、MM/SM1=境界、SM2以深=外科)で分かれる。ME-NBIで見るIPCL(乳頭内毛細血管ループ)の拡張・蛇行・口径不同・形状不均一(JES分類 Type A/B+AVA)と、Lugol不染がその手がかりだが、判定は術者の熟練に強く依存する。国内で深達度とfield cancerization(背景全体の発癌素地)を統合した公開研究は乏しい。
IPCLの微細形態は深達度を符号化し、Lugol不染の多発(multiple LVL)は背景のfield cancerization=多発・異時性癌リスクを符号化している。新規性は「癌か否か」の検出を超え、①IPCLからの深達度連続推定 ②不染多発マップからのfield risk定量 ③ALDH2不活性体質(飲酒フラッシング)の接地を1モデルに統合する点。
IPCLの口径不同や非構造性は人手定量が困難で術者間ばらつきが大きい。ME-NBI動画のセグメント特徴をCNN/時系列で学習して深達度に較正し、Lugol画像から不染斑の個数・面積分布を全視野で抽出する=AIでしか届かない粒度と多発性評価。閾値や目視では「多発の素地」は捉えられない。
較正済みの「深達度推定+field riskマップ」の判断支援(治療選択・サーベイランス間隔の個別化)と公開コード。出口はESCCの過不足ない治療選択と多発癌の取りこぼし防止。診断・治療は医療者が担いSaMD規制対象。Hiro自身が医学生=ALDH2不活性は東アジア人・医学生に高頻度で当事者、内視鏡像とドメイン両面で優位。