MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #85 · AI for Science/医療テーマ
#85

カプノグラム(呼気CO₂波形)は、なぜ「数値」だけ読まれ「形」は捨てられるのか——波形に埋もれた換気・気道・死腔の情報をAIで解読する

🔬 capnome.research / co2-waveform-morphome
CAPNOME — 呼気CO₂波形モルフォーム
研究プロトタイプ ・ 多機種カプノグラフィ波形を形態解析(ダミーデータ)
解析波形 1,840万呼吸
解析した呼吸波形
1,840
形態フェノタイプ
9
気流制限の検出
AUC.91
▲ 波形形態のみで
較正した機種
6機種
カプノグラム波形フェノタイプ(呼気CO₂ vs 時間)
同じEtCO₂数値でも「形」は別物。上=正常台形/下=気流制限のシャークフィン。緑線=正常時の到達プラトー(参照)。
CO₂↑ 時間→ 正常(台形・明瞭なプラトー) I II III α角 ≈90°(立ち上がりが鋭い) 気流制限(シャークフィン・上り坂で頭打ち) ↑正常なら到達するプラトー α角 鈍化 >90°・プラトー未到達→EtCO₂を過小評価
正常台形 気流制限(シャークフィン) 呼気CO₂ vs 時間(1呼吸ごとの形態)
波形フェノタイプの出現割合(鎮静・救急コホート/ダミー)
1シャークフィン(気流制限:喘息/COPD)34%
2プラトー未到達(死腔↑・採取不良→数値が不正確)21%
3ベースライン上昇(再呼吸・回路/弁の不良)14%
4心原性振動・波形消失(低換気→無呼吸の予兆)9%
↑ 研究コード名「CAPNOME」。手術室・救急・鎮静のカプノグラム(呼気CO₂波形)を機種横断で形態解析し、
数値では見えない気道・換気のフェノタイプをAIで可視化した完成イメージ。
手術室・救急・処置鎮静で標準モニタの呼気CO₂波形(カプノグラム)は、臨床では数値(EtCO₂)だけ読まれ「形」は捨てられている。波形形態を機種横断で解析し、気流制限・低換気・ROSC兆候を生理に接地したバイオマーカー(morphome)に変える——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:麻酔・救急 × 医用AI
🔬 問い・学術的背景

カプノグラフィ(呼気終末CO₂)は手術室・救急・鎮静・ICU・BLS/ACLSで標準モニタ。だが現場は数値(EtCO₂)だけを見て、波形の「形」はほぼ捨てている。立ち上がり勾配・プラトー・α/β角・気道閉塞のシャークフィン・心原性振動・再呼吸といった形態は、換気・気道閉塞・死腔・自己心拍再開(ROSC)を語るのに、定量化も研究も乏しい。波形に埋もれた情報を解読できるか——が問い。

🎯 仮説・新規性

capnogramの形態は「換気・気道・灌流」の状態を符号化しており、1呼吸ごとの形態特徴をAIで抽出すれば、気道閉塞・鎮静時の低換気・CPRの質とROSC兆候を機種をまたいで較正しフェノタイプ化できる、と仮説する。新規性は単発の「breath/no breath」二値検出を超え、全波形を生理に接地した連続バイオマーカー(morphome)にする点。

🤖 AI活用の必然性

1呼吸ごとの微細な形態は人手で定量できない。波形セグメントのCNN/時系列モデルで潜在形態を学習し、生理(気流制限・死腔・心拍出)に接地する=AIでしか届かない粒度と機種横断性。閾値ベースの数値監視では「形の崩れ」も「偽アラーム」も捌けない。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設・多機種の匿名化capnographyデータ収集
  • ② 波形形態モデルの開発・確率較正
  • ③ 機種横断較正とアーティファクト頑健化
  • ④ スパイロ・血ガス等での生理ラベル接地
  • ⑤ IRB・コード/データ公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

較正済みの「波形フェノタイプ+気道/換気アラート」の判断支援(麻酔・救急・鎮静・BLS教育)と公開コード。出口は気道トラブル・低換気の早期覚知。診断・処置は医療者が担いSaMD規制対象Hiro自身が医学生=鎮静・救急の当事者として、アノテーションとドメイン両面で優位。

※ 正直な関門:PRODIGYコホートのCNNによるbreath/no breath分類やCOPD判別の小規模研究は既にあり完全な空白ではない=差別化は「全波形morphome × 機種横断較正 × 生理接地」に絞る必要。公開capnographyデータが乏しく、機種ごとにサンプリング/フィルタが違い標準化が律速。波形アーティファクト(咳・装着不良)が多い。EtCO₂数値が臨床に定着しており「形まで要るのか」の臨床的価値の前向き実証が要る。学生応募でも所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提。第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ・実機種名や実データは不使用)・着想=麻酔/救急/鎮静の標準モニタ / 企画ログ → spread-plans.md #85