不妊の約半数に男性因子が関与するのに、評価は今も技師の目視に依存する。WHO第6版でも精液検査(濃度・運動率・形態)は検者間・施設間のばらつきが大きく、基準値は妊娠・出生の予測力が弱い。動く数千の精子を人が追うのは原理的に不可能。女性・胚側(胚選択)に比べ男性側は科学的に手薄——少子化を生きる医学生が当事者として挑む空白。
「%運動率・%正常形態」ではなく、運動学的表現型(VCL/VSL・直進性・ハイパー活性化)+形態+DNA断片化を統合した"機能的な精子の質"が、受精・妊娠アウトカムをWHO指標より良く予測すると仮説する。CASAやMojo等が"検出・分類"を進めるが、揺れる検者ラベルの模倣でなくアウトカムに接地して較正する点が新規。
動画から数千精子を同時追跡して軌跡の運動学特徴を抽出するのは目視不能。形態のWHO strict判定は主観的で、検者ラベル自体が"真値"でなく揺れる。多施設・多機種の差を吸収する標準化に、アウトカム弱教師/自己教師あり学習が要る=単純な集計では到達できない粒度。
検者非依存で標準化された精子の質スコア(運動学+形態+SDF)と、ART/自然妊娠アウトカムへの接地=学会・論文・公開データセット。出口はアンドロロジー検査室ソフトと男性不妊カウンセリングの客観化、少子化対策の科学基盤。診断・治療は生殖医療医が担う(SaMD規制対象)。