MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #78 · AI for Science/医療テーマ
#78

肺の「副雑音」は医師でも聞き分けが割れる——電子聴診器の呼吸音をAIで呼吸位相ごとに可視化し、crackle/wheezeの型を病態に接地して機種横断で標準化する

🔬 resona.research / lung-auscultation
RESONA — 肺聴診音の呼吸位相AI解析
研究プロトタイプ ・ 電子聴診器の呼吸音を解析(ダミーデータ)
解析 聴診音 2,400件(多機種)
副雑音の検出
AUC.94
▲ crackle/wheeze
医師間一致(κ)
.41.79
▲ AI標準化で
機種横断の汎化
AUC.90
▲ 3機種で保持
病態接地の一致
κ.74
▲ CT/診断と
呼吸位相に同期した聴診スペクトログラム(ダミー)
上=呼吸フロー(吸気/呼気)。下=時間-周波数。AIが「いつ・どの周波数で鳴るか」を呼吸位相に重ねて可視化し、後期吸気のfine crackleと呼気のwheezeを切り分ける。
吸気吸気 呼気呼気 2k1k400100 周波数 (Hz) fine crackle wheeze 0s2s3s4s 後期吸気の fine crackle → 間質性パターンを示唆/呼気 wheeze=気流制限 機種を越えて再現・医師間一致 κ.41 → .79(呼吸位相つきで説明) 一致 +0.38
fine/coarse crackle(broadband) wheeze(musical) 正常呼吸音(低周波) 吸気フェーズ帯
前胸部の聴診点マップ + 機種横断の汎化(ダミー)
どの聴診点で副雑音が鳴るかの空間分布(前胸部6点)。さらに学習表現を電子聴診器3機種で評価し、機種差を越えて保たれるかを示す。
前胸部(左右) 上R 上L 中R 中L 下R 下L 検出された副雑音 下肺野:fine crackle 強(両側) 右中肺野:wheeze その他:正常呼吸音 → 両下肺優位の細かいcrackle=間質性パターンに合致
機種A(膜型).92
機種B(小児用).90
機種C(汎用).88
電子聴診器3機種でAUC≈.90を保持(ドメイン不変表現で機種差を吸収)。未学習の新機種への外挿と周囲雑音下での頑健性が次の検証。
AIが分類した副雑音の型の内訳(ダミー)
2,400件の聴診音から検出された副雑音の構成。型ごとに想定される病態を接地して提示する。
1細かいcrackle(fine・後期吸気=間質性)34%
2wheeze(呼気・気流制限=喘息/COPD)26%
3粗いcrackle(coarse=分泌/肺炎/心不全)22%
4rhonchi(低調性・気道分泌)11%
5胸膜摩擦音(pleural rub)7%
↑ 研究コード名「RESONA」。電子聴診器の肺聴診音を呼吸位相ごとに可視化し、
crackle/wheezeの型を病態に接地して機種横断で標準化した完成イメージ。
肺の副雑音(crackle/wheeze)を呼吸位相ごとに可視化し、型を病態に接地、電子聴診器の機種を越えて標準化する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:呼吸器 × 医用AI
🔬 問い・学術的背景

肺の聴診は基本診察の要だが、副雑音(細かい/粗いcrackle・wheeze・rhonchi・胸膜摩擦音)の聞き分けは医師間一致が低く(κが低い)、医学生には最難関の暗黙知。心音とは別系統の、呼吸周期に同期した音で、吸気のどこで鳴るか・周波数・連続性が病態を分ける。Hiroは実習で日々聴診し聞き分けに迷う当事者(心音・嚥下音・咳と地続きで、肺の聴診音が空白)。可視化(スペクトログラム+呼吸位相+胸部の聴診点マップ)が強く効く。

🎯 仮説・新規性

単純な音分類は既に進む(公開ベンチICBHI等)=新規性をそこに置かない。萌芽の核は①電子聴診器の機種・装着部位を越えるドメイン不変表現②副雑音の音響シグネチャを病態に接地(late-inspiratory fine crackle=間質性、coarse=分泌/肺炎/心不全、wheeze=気流制限)③多聴診点の空間分布マッピング④呼吸位相分解の説明可能性、が未踏。

🤖 AI活用の必然性

人間は副雑音の時間-周波数の微細構造を定量できず、呼吸周期との同期・機種差補正・弱ラベルは時系列表現学習が必然。単発のスナップショット聴取では位相依存の所見と分布を捉えられない。

💰 500万円の使途
  • ① 多機種電子聴診器・多部位の同時録音+呼吸フロー/胸郭運動の同期アノテーション
  • ② 自己教師ありのドメイン不変表現学習
  • ③ 病態接地(CT/診断ラベル)での検証
  • ④ 可視化・可聴化UI
  • ⑤ 倫理審査・GPU計算資源・公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

呼吸位相分解の説明可能な聴診支援プロトタイプ=学会・論文・公開データセット。出口は聴診教育支援+プライマリ/在宅/遠隔の聴診補助(確定診断は医師、SaMDは別途規制)。心音・咳など他の身体音へ横展開。Hiroは呼吸器を学ぶ医学生×エンジニアで、臨床の文脈と音響・時系列処理の両面が効く。

※ 正直な関門:心音AIや呼吸音分類は先行研究・商用が多く"焼き直し"に見えるリスク→新規は機種汎化・病態接地・位相説明に絞り誇張しない。データは小規模・ラベルノイズ・周囲雑音・機種差が大きく、"真の正解"はCTや臨床診断頼みで揺れる。決定的なアウトカム改善は未証明で、教育/補助に留め診断確定は医師。学生応募でも所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が要る。
完成イメージ(ダミーデータ)・分野=呼吸器 × 医用AI / 企画ログ → spread-plans.md #78