MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #70 · AI for Science/医療テーマ
#70

対光反射は今も「ペンライトであり/なし」——スマホ近赤外動画から瞳孔の対光反射ダイナミクスをAIで定量する

🔬 pupilis.research / pupil-light-reflex
PUPILIS — 瞳孔 対光反射ダイナミクス
研究プロトタイプ ・ スマホ近赤外(NIR)動画を解析(ダミーデータ)
解析 PLR動画 9,400件
解析したPLR動画
9,400
神経学的悪化の検出
AUC.87
▲ 動態モデル
濃い虹彩の瞳孔抽出
IoU.94
▲ 日本人較正後
再現性(再検査)
ICC.93
▲ 端末横断
瞳孔の対光反射(PLR)ダイナミクス — 健側 vs 患側
左:近赤外で撮った瞳孔(光刺激で収縮)。右:瞳孔径の時間変化。患側(脳幹障害)は収縮が浅く・遅い。
光刺激 Ø 3.1mm(収縮後) 近赤外(NIR)瞳孔・濃褐色虹彩 642 瞳孔径(mm) 光ON 収縮率 45% 患側 11%(鈍化) 潜時 01s2s
正常(健側) 脳幹障害(患側・鈍化) 光刺激ON
PLR指標:健側 vs 患側(同一被験者・ダミー)
青=健側、赤=患側。患側は収縮が浅く・遅く・左右の対称性が崩れる。
収縮率(振幅)
45%
11%
最大収縮速度
3.0 mm/s
0.8 mm/s
再散大速度
1.3 mm/s
0.4 mm/s
反応の左右対称性
96%
58%
神経学的悪化への寄与(モデル・ダミー)
1最大収縮速度の低下68%
2収縮率(振幅)の低下60%
3対光反射 潜時の延長52%
4左右の非対称(瞳孔不同)44%
↑ 研究コード名「PUPILIS」。スマホ近赤外動画から対光反射のダイナミクスをAIで定量し、
脳幹・自律神経機能の「窓」として神経救急・ICUのトリアージを支える完成イメージ。
スマホ近赤外動画を研究データに、瞳孔の対光反射(PLR)ダイナミクスをAIで定量。ペンライトの主観的な「あり/なし」を超え、脳幹・自律神経機能の「窓」として神経救急・ICUのトリアージを支える——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:神経救急・集中治療 × 医療AI
🔬 問い・学術的背景

対光反射(PLR)は神経診察・救急の基本だが、現状はペンライトで主観的に「+/−」を判定するに留まる。定量瞳孔計は高価で普及せず、瞳孔動態(潜時・収縮速度・収縮率・再散大)に映る脳幹・自律神経の状態を取りこぼす。さらにPLRは環境光に強く交絡し、日本人に多い濃褐色の虹彩では瞳孔境界のコントラストが低く計測が難しい。スマホ動画から再現性ある定量ができるか、が問い。

🎯 仮説・新規性

単一スコアではなく、PLR波形の「時系列ダイナミクス」をAIで学習し環境光を補正すれば、ペンライトより鋭敏に・スマホで神経学的悪化や自律神経障害を検出・層別でき、瞳孔反応のサブタイプを記述できる、と仮説する。スマホ瞳孔計+ML(PuReスコア・脳震盪/TBI検出等)の先行はあるが、動態サブフェノタイプ+日本人の濃い虹彩での較正+端末横断は新規。

🤖 AI活用の必然性

環境光と神経因子の寄与を分離するには光補正が要り、濃褐色虹彩は瞳孔境界が低コントラストで、深層セグメンテーション(UNet/Mask R-CNN系)でないと瞳孔径の時系列を頑健に抽出できない。単純な閾値処理では破綻し、ペンライトの主観評価では動態は測れない=AIの必然。

💰 500万円の使途
  • ① GPU計算・クラウド(セグメンテーション/動態モデル学習)
  • ② 多施設の瞳孔PLR動画+神経転帰の収集と匿名化
  • ③ 瞳孔境界・PLR特徴の専門家アノテーション
  • ④ 日本人虹彩・端末横断(機種/NIR光源)の較正と妥当性検証
  • ⑤ IRB・結果公開(プレプリント・可視化)
📈 期待成果・社会実装(出口)

対光反射の鈍化・左右非対称→受診/精査」という較正済みのベッドサイド・病院前トリアージで、頭蓋内圧上昇・脳幹障害・脳震盪を先回りで拾う。確定診断・治療は神経内科/脳神経外科に委ね、本企画は瞳孔動態の構造化と定量に限定。救急・ICU・脳卒中・外傷へ橋渡しし、将来は鎮静深度・自律神経モニタへ。Hiroは医学生×エンジニアで神経診察と画像処理の両面が効く

※ 正直な関門:スマホ瞳孔計MLは複数チームが実装済み(貢献は動態サブフェノタイプ・日本人虹彩較正・端末横断に限定)。NIR光源やカメラに依存し撮影プロトコル標準化が必須。重症転帰イベントは少なく多施設縦断が要る。瞳孔は薬剤(オピオイド等)・年齢・覚醒度で動き交絡が強い。医療機器化すれば薬機法SaMD。学生応募でも所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が要る。
完成イメージ(ダミーデータ)・テーマ → spread-plans.md #70