MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #65 · AI for Science/医療テーマ
#65

尿沈渣の顕微鏡像から血尿の「起源」をAIで読む——要素を自動計数し、変形赤血球から糸球体性血尿を推定する

🔬 urised.research / urine-sediment-microscopy
URISED — 尿沈渣の自動形態解析
研究プロトタイプ ・ 標準光学顕微鏡像を解析(ダミーデータ)
解析した検体 1.1万件
解析した尿検体
1.1万件
要素分類
F1.89
macro
糸球体性血尿の識別
AUC.87
▲ 変形RBC形態
施設横断の再現
AUC.82
尿沈渣 1視野の自動検出(要素分類+計数)・強拡大(×400)
AIが各要素を検出し色枠で分類。金枠=糸球体性血尿の根拠(変形赤血球・赤血球円柱)。すべてダミー描画。
上皮 変形RBC ★ 変形RBC ★ RBC WBC 変形RBC ★ WBC 硝子円柱 結晶 赤血球円柱 ★ 結晶 20 µm
赤血球(RBC) 変形RBC・赤血球円柱=糸球体性の根拠 白血球(WBC) 円柱 結晶 上皮
自動計数とAI支援の参考所見(この検体)
赤血球(RBC)28 /HPF(多数)
うち 変形赤血球の比率 ★62 %
赤血球円柱 ★検出(1/視野)
白血球(WBC)4 /HPF
結晶(シュウ酸Ca)少数
扁平上皮(混入)軽度
▶ AI支援の参考判定:糸球体性血尿の疑い(変形RBC比 62%・赤血球円柱+)。確定は腎臓専門医の判断・位相差顕微鏡が必要。
↑ 研究コード名「URISED」。標準的な光学顕微鏡の尿沈渣像をデータに、
要素を自動計数し、変形赤血球から血尿の起源を推定する完成イメージ(ダミーデータ)。
検尿の「尿沈渣」——顕微鏡で数える赤血球・白血球・円柱・結晶を、標準的な光学顕微鏡像からAIで自動検出・分類・計数。さらに赤血球の「変形」を読んで血尿が糸球体性か尿路性かを推定し、顕微鏡や施設をまたいで再現する説明可能な解析を作る——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:腎臓内科・臨床検査 × 画像AI
🔬 問い・学術的背景

尿沈渣は最も基本的でありふれた検査なのに、計数も「変形赤血球」の判定も術者依存でばらつく。血尿が糸球体性か尿路性か(腎臓内科紹介の入口)の鑑別は、位相差顕微鏡や熟練に頼っているのが実情だ。ありふれた標準明視野顕微鏡像から、要素の計数と血尿の起源推定をどこまで客観化・再現できるかは未解明。検尿は医学生が日常的に学び所見が可視化しやすい当事者領域である。

🎯 仮説・新規性

尿沈渣像に物体検出+形態分類を適用すれば、(1)RBC/WBC/円柱/結晶/上皮を較正した個/HPFで計数でき、(2)赤血球の変形(acanthocyte/G1細胞)と赤血球円柱から糸球体性血尿の確率を出力でき、(3)顕微鏡・施設・染色をまたいで再現する、と仮説。既報では普及済みのフローセル式自動尿分析装置が糸球体疾患の血尿を過小評価し変形赤血球を正しく認識できないと指摘されており、明視野顕微鏡像での変形赤血球の形態的同定と説明可能性に新規性がある。

🤖 AI活用の必然性

沈渣は要素がまばらで多様、手作業計数は退屈で再現性が低く、acanthocyteの微妙な突起は非専門家に難しい。視野全体から小さな要素を検出・形態計量し、変形の程度を連続量で評価するのはAIでしか到達できない粒度と規模。単純な閾値や手作り特徴では、変形赤血球の判定も施設汎化も得られない。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設・多顕微鏡の沈渣画像と参照(位相差・専門医合議・臨床転帰)の脱identified整備・倫理審査
  • ② GPU計算・検出/形態モデル学習
  • ③ 腎臓内科医・臨床検査技師による要素ラベルと変形赤血球アノテーション
  • ④ 別施設・別顕微鏡での外部検証と確率較正
  • ⑤ 評価用ベンチマーク・説明UIの公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

標準顕微鏡で動く、計数と糸球体性血尿推定の説明可能AI+公開ベンチ=学会・論文。出口は検尿のスクリーニング省力化と腎臓内科紹介の的確化(無駄な精査を減らし、拾うべき糸球体疾患を拾う)。確定診断・治療は腎臓専門医、本企画は計数と起源推定の支援に限定。Hiro=医学生×エンジニアで臨床検査と画像処理の両面が効く。

※ 正直な関門:「変形赤血球」の正解付けが難しい(位相差・専門家でも一致は完全でなくノイジーラベル)。結晶はpH・温度・採取後時間で変わり、沈渣は検体処理に強く依存。フローセル式自動尿分析装置は既に普及しており、新規性は明視野顕微鏡像での変形赤血球の形態的判定・説明可能性・施設横断の再現に絞る必要。診断機器化すれば薬機法SaMD、尿・画像は要配慮個人情報。学生応募でも所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提。
完成イメージ(ダミーデータ)・関連資産=Hiroの医療AIプロト群/画像処理 → spread-plans.md #65