MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #63 · AI for Science/医療テーマ
#63

胃がんは「見つける」だけでなく「なりやすさ」を読む——内視鏡像から早期胃がんと、萎縮・腸上皮化生・ピロリの背景粘膜リスクをAIで地図化する

🔎 gastra.research / gastric-risk-mapping
GASTRA — 胃発がんリスクの背景粘膜AI
研究プロトタイプ ・ 内視鏡像から早期胃がん検出と背景粘膜の発がんリスク層別(ダミーデータ)
解析 6.4万件 ・ 多施設・生検対応
解析した内視鏡(多施設)
6.4万件
生検・病理に対応
早期胃がんの検出
感度.94
平坦・境界を明示
背景リスクの層別
AUC.88
萎縮+IM+ピロリ
外部・他施設で
AUC.79
▲ 装置・術者差
内視鏡像+背景粘膜の発がんリスク(ダミー)
左=内視鏡像。早期胃がん(黄破線=境界)と、萎縮・腸上皮化生(背景粘膜)。右上=京都胃炎スコアとピロリ感染状態。右下=Correaカスケード上の現在地と発がんリスク。病変検出だけでなく「背景粘膜のリスク地図」を作る。
内視鏡像(胃・NBI) 早期胃がん+萎縮・腸上皮化生 京都胃炎スコア(背景粘膜) ピロリ既感染 萎縮(A)O-3 腸上皮化生 中等度 皺襞腫大・発赤 軽度 発がん段階 現在地 正常 萎縮 腸上皮 異形成 背景リスク:高(重点監視)
早期胃がん(病変) 病変の境界 萎縮(背景粘膜) 腸上皮化生(白色域) 正常・参照
京都スコア 6/8(高リスク)
萎縮 O-3木村竹本・高度進行
ピロリ 既感染除菌後要監視
AI推定 胃発がんリスク+早期がん検出
がん
早期胃がんの検出 / 背景粘膜の高リスク
早期胃がん疑い 要生検
境界明瞭な平坦陥凹+背景に高度萎縮・腸上皮化生 ・ ※確定は生検・病理、治療(ESD等)の判断は消化器内科医、本企画は検出と背景リスク層別の支援に限定
胃発がんリスクへの寄与(背景粘膜・上位)
値=背景粘膜の発がんリスク層別に効いた寄与(SHAP風、ダミー)。病変検出だけでなく萎縮・腸上皮化生・ピロリの統合が本丸。
1萎縮の範囲・木村竹本分類(C/O)70%
2腸上皮化生の分布(NBI/拡大所見)64%
3病変の境界・表面微細構造・色調56%
4ピロリ感染状態(現/既/未感染)44%
5皺襞腫大・びまん性発赤など32%
↑ 研究コード名「GASTRA」。内視鏡像から早期胃がんを検出するだけでなく、
萎縮・腸上皮化生・ピロリ感染という背景粘膜の発がんリスクを地図化し、誰を重点監視するかを層別する完成イメージ。
内視鏡像から早期胃がんを検出するだけでなく、萎縮・腸上皮化生・ピロリ感染という背景粘膜の発がんリスクを地図化——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:消化器内視鏡 × 発がんリスク層別AI
🔬 問い・学術的背景

胃がんは日本で罹患の多いがんで、上部内視鏡(胃カメラ)検診も普及している。だが早期胃がんは平坦で色調変化も乏しく見落とされやすく、発見には術者差が大きい。さらに「いま病変があるか」だけでなく「この胃は今後がんになりやすいか」——萎縮・腸上皮化生・ピロリ感染という背景粘膜の状態——を内視鏡像から読むのが難しい。検出と背景リスクの層別を内視鏡像から同時にできるか。胃カメラ・ピロリ・京都分類は医学生Hiroが学び自分や家族も受ける当事者領域で、所見が可視化しやすい。

🎯 仮説・新規性

早期胃がんの境界(平坦陥凹・表面微細構造)を提示するだけでなく、萎縮の範囲(木村竹本)・腸上皮化生の分布・ピロリ感染状態(現/既/未感染)を内視鏡像から定量し、Correaカスケード(正常→萎縮→腸上皮化生→異形成→癌)上の「現在地」として較正すれば、誰を重点監視すべきかを背景粘膜から層別できる、と仮説。新規性は病変検出単独でなく検出と背景リスクの地図化を統合し、装置・施設をまたいで較正し、除菌後サーベイランス間隔まで見据える点。

🤖 AI活用の必然性

平坦な早期胃がんは色調・表面微細構造の微妙なパターンで、萎縮・腸上皮化生の評価は術者依存でばらつく。白色光・NBI拡大の所見を画像全体として非線形に統合し、背景リスクと病変検出を同時に出すのは人手・単一指標では難しい。画像+(経過のある)時系列の機械学習でこそ両立できる。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設の内視鏡像(白色光・NBI拡大)+生検病理・ピロリ・経過の脱identified整備と倫理審査
  • ② 画像モデルの計算(GPU)
  • 消化器内視鏡専門医・病理医による病変境界・萎縮/腸上皮化生のアノテーション
  • 別施設・別装置(メーカー差)での外部検証と較正・説明UI試作
  • ⑤ プレプリント・公開ベンチ
📈 期待成果・社会実装(出口)

早期胃がんの検出と背景粘膜の発がんリスク層別=学会・論文。出口はまず検診・日常検査での見落とし低減と、除菌後サーベイランスの間隔最適化(高リスクを重点監視)。確定診断は生検病理、ESD等の治療判断は消化器内科医が担い、本企画は検出と背景リスク層別の支援に限定。Hiroは当事者の医学生で、胃がん死の予防という社会的意義は大きい。

※ 正直な関門:早期胃がん検出AIやピロリ感染推定AIはすでに製品化・研究が活発で、そこは誇張しない(新規性は背景粘膜のリスク地図化+検出との統合+施設横断較正+除菌後サーベイランスに絞る)。萎縮・腸上皮化生は生検でも採取部位による分布バイアスがあり、内視鏡所見と病理の対応づけ自体が難しい。NBI拡大は機種差が大きく、除菌後の発がんは長期の縦断追跡が要る。「背景リスクで層別できる」と「胃がん死が減る」は別でアウトカム検証が要る。内視鏡画像・病理は要配慮個人情報で同意・匿名化の負荷が重い。診療実装はSaMD規制の対象で、学生応募は所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・参照=多施設の内視鏡像(白色光・NBI拡大)・生検病理・ピロリ・経過 / 企画ログ → spread-plans.md #63