MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #62 · AI for Science/医療テーマ
#62

緑内障は「気づいた時には戻らない」——OCTの神経線維層と視野の時系列をAIで統合し、急速に進む人を早期に層別する

👁 optera.research / glaucoma-progression
OPTERA — 緑内障進行の構造機能AI
研究プロトタイプ ・ OCT(構造)と視野(機能)の時系列から急速進行を層別(ダミーデータ)
解析 5.2万眼 ・ 多施設・縦断
解析した眼(縦断)
5.2万眼
OCT+視野の経過
急速進行の早期検出
AUC.86
構造+機能
視野のみ(従来)
AUC.71
▲ ノイズで遅れる
外部・別装置で
AUC.77
▲ 機種差
OCT(構造)+視野(機能)から緑内障進行を読む(ダミー)
左=視野の感度マップ(暗いほど感度低下、上方に弓状暗点)。右上=OCT神経線維層厚(下方が菲薄化、灰破線=正常域)。右下=視野MDの経過(途中から急速進行に転じる)。構造と機能の食い違いを統合して早期に進行を捉える。
視野(感度マップ) 上方の弓状暗点(機能の低下) OCT 神経線維層厚(構造) 下方↓菲薄化 進行(視野MDの経過) 0 →(dB)↓ −12 急速進行に転じる 受診(経過)→
視野MDの進行(経過) 視野感度の低下(暗点) OCT神経線維層の菲薄化 正常域・安定(参考)
視野MD −6.8dB(slope悪化)進行
OCT下方 菲薄RNFL inferior異常
眼圧 21mmHg境界
AI推定 緑内障の進行(構造機能の統合)
安定緩徐急速末期
急速進行の推定 / 構造機能の不一致を統合
急速進行 推定 0.74
下方RNFL菲薄+上方の弓状暗点+MD slope悪化が寄与 ・ ※点眼強化・手術の判断は眼科医、本企画は進行層別の支援に限定
緑内障の急速進行への寄与(特徴・上位)
値=「急速進行」の層別に効いた寄与(SHAP風、ダミー)。単発の視野でなく構造(OCT)と機能(視野)の時系列統合が本丸。
1下方RNFL/GCCの菲薄化と菲薄化速度72%
2視野MD/PSDのslope(経時変化)64%
3構造機能の不一致(OCT正常域でも機能低下)50%
4眼圧変動・治療後の到達眼圧38%
5視神経乳頭出血・乳頭形状30%
↑ 研究コード名「OPTERA」。OCTの神経線維層(構造)と視野(機能)の時系列を統合し、
緑内障の急速進行を早期に層別して不可逆な視野障害を防ぐ完成イメージ。
OCTの神経線維層(構造)視野(機能)の時系列を統合し、緑内障の急速に進む人を早期に層別——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:眼科・緑内障 × 構造機能時系列AI
🔬 問い・学術的背景

緑内障は日本の中途失明原因の第1位で、失われた視野は戻らない。眼圧を下げる治療はあるが、「誰が急速に進行するか」を早期に見分けるのが難しい。視野検査はばらつきが大きく1回では進行が判断できず、OCTの神経線維層は構造を測るが機能(視野)としばしば食い違う。構造と機能の時系列を統合して急速進行を早期に捉えられるか。緑内障は健診の眼圧・眼底で拾われ、医学生Hiroも学び自身も検査を受ける当事者領域で、可視化しやすい。

🎯 仮説・新規性

単発の視野やOCT単独でなく、神経線維層・神経節細胞層の厚みと菲薄化速度(構造)視野MD/PSDのslope(機能)、そして両者の不一致を時系列で統合すれば、急速進行者を早期に層別し確率を較正できる、と仮説。新規性は「進行の有無」でなく「進行の速度と転換点」を構造機能統合で捉え、装置・施設をまたいで較正する点。

🤖 AI活用の必然性

視野はノイズが大きく1回では進行が見えず、OCTは菲薄化が進むとフロア効果で頭打ちになる。早期はOCT・進行期は視野が効くという時相のずれ、両者の非線形な時系列統合構造機能の食い違いの検出は人手・単一指標では難しい。時系列+マルチモーダルの機械学習でこそ早期の層別と較正ができる。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設の縦断OCT(RNFL/GCC)・視野・眼圧・乳頭写真と進行アウトカムの脱identified整備・倫理審査
  • ② 時系列マルチモーダルモデルの計算(GPU)
  • 緑内障専門医による進行判定・乳頭所見のアノテーション
  • 別装置・別集団での外部検証と較正・説明UI試作
  • ⑤ プレプリント・公開ベンチ
📈 期待成果・社会実装(出口)

構造機能統合による急速進行の早期層別と較正=学会・論文。出口はまず外来での検査間隔の最適化や治療強化の優先度づけ(トリアージ支援)。点眼・手術など治療の最終判断は眼科医が担い本企画は層別の支援に限定。Hiroは緑内障を学ぶ当事者の医学生で、失明予防の社会的意義は大きい。

※ 正直な関門:視野検査は再現性が低く、OCTは機種間で値が揃わず、菲薄化が進むとフロア効果で構造指標が頭打ちになる。「進行」の定義自体が一定でなく(イベント基準かトレンド基準かで結論が変わる)、OCTから視野を推定する緑内障AIや進行予測の研究はすでに活発で、そこは誇張しない(新規性は急速進行の早期層別+構造機能統合+装置横断較正+日本人当事者に絞る)。「層別できる」と「治療強化で転帰が改善する」は別で便益はRCT検証が要る。眼科画像・視野は要配慮個人情報で同意・匿名化の負荷が重い。診療実装はSaMD規制の対象で、学生応募は所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・参照=多施設の縦断OCT(RNFL/GCC)・視野(MD/PSD)・眼圧・乳頭写真・進行アウトカム / 企画ログ → spread-plans.md #62