バイタル(心拍・呼吸・脈の規則性)は医療の基本だが、測定は接触・専用機器・人手が前提で、遠隔診療や在宅・待合では空白になりやすい。一方、顔の皮膚は心拍ごとに血流で微小に色が変わり(rPPG)、一般カメラの動画から脈波を復元できる。だが動き・照明・化粧・カメラ品質、そして肌色(メラニン量)でノイズが大きく変わる。複数の生理量を肌色に公平に・不確実性つきで非接触に測れるか。遠隔診療やバイタル測定に日々触れる医学生Hiroは当事者で、何が臨床で許容され何が誇大かを肌感覚で持つ。
顔動画から深層時空間モデルでrPPG脈波を復元し、心拍・呼吸数・HRV・脈の規則性を同時推定できる。さらに肌色・動き・照明ごとの性能劣化を定量し較正すれば、暗い肌色でも誤差を縮められる、と仮説。新規性は、(1)日本人を含む多様な肌色での公平性評価、(2)単一でなくマルチ生理の同時推定、(3)推定に不確実性(信頼区間・信号品質)を必ず添える、の3点を一体で扱う点。
心拍ごとの皮膚色変化は振幅が極めて小さく人の目には見えない。体動・照明変動・圧縮ノイズという交絡から、微弱な脈動成分だけを分離するには深層時空間モデルが要る。肌色・条件ごとの系統誤差の学習と較正も、手作りの信号処理では届かない=AIでしか届かない粒度。
肌色に公平・マルチ生理・不確実性つきの非接触計測ベンチマーク=学会・論文。出口は遠隔診療・在宅・待合での一次トリアージ(あくまで参考値)。確定診断やSpO2・血圧の非接触推定は機器・医師に委ね、本企画は支援に限定。Hiroは遠隔診療に触れる当事者の医学生で社会的意義が大きい。