MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #60 · AI for Science/医療テーマ
#60

胎児が「小さい」のは体質か病気か——縦断発育とドプラ血流で体質性SGAと病的FGRをAIで層別し分娩時期を支える

🔬 auxano.research / fgr-sga-stratify
AUXANO — 胎児発育不全の層別AI
研究プロトタイプ ・ 縦断発育とドプラ波形から体質性SGAと病的FGRを層別(ダミーデータ)
解析 4.1万妊娠 ・ 多施設・縦断
解析した妊娠
4.1万件
多施設・縦断US
病的FGRの層別
AUC.85
発育+ドプラ
1時点の体重のみ(従来)
AUC.70
▲ SGAと混同
外部・別集団で
AUC.76
▲ 発育標準の差
胎児推定体重(EFW)の縦断発育+臍帯動脈ドプラ(ダミー)
線=患者の推定体重。基準センタイル(90/50/10)を下向きにクロスして<10%ileのSGA帯へ。帯=SGA(淡赤=<10、濃赤=<3%ile)。右=臍帯動脈ドプラで拡張期血流が消失(AEDF)=胎盤機能不全を示唆。
90%ile 50 10 3 発育鈍化 推定体重(EFW) 妊娠週数(24→40週)→ 臍帯動脈ドプラ 収縮期 拡張期血流 消失 AEDF
患者の推定体重(EFW) 基準センタイル(90/50/10) SGA帯(<10%ile) ドプラ正常波形(参考)
推定体重 <3%ile未満病的
発育速度 低下クロスセンタイル鈍化
臍帯ドプラ AEDF拡張期消失異常
AI推定 病的FGRの層別
正常SGAFGR重症
病的FGRの推定 / 体質性SGAとの層別
病的FGR 推定 0.78
発育速度の低下+臍帯AEDF+CPR低下が寄与 ・ 体質性SGAより病的 ・ ※分娩時期は胎児医学・産科の総合判断、本企画は層別の支援に限定
病的FGRの層別への寄与(特徴・上位)
値=特徴の機械学習で「病的FGR」層別に効いた寄与(SHAP、ダミー)。単一の小ささでなく「発育速度+ドプラ」の統合が本丸。
1発育速度の低下(クロスセンタイル)74%
2臍帯動脈ドプラ異常(PI上昇・AEDF/REDF)66%
3脳・胎盤比(CPR)の低下56%
4羊水過少・胎盤所見44%
5母体因子(妊娠高血圧腎症等)36%
↑ 研究コード名「AUXANO」。胎児推定体重の縦断的な発育とドプラ血流から、
体質性に小さいSGAと病的な発育不全FGRを層別し分娩時期の判断を支える完成イメージ。
胎児が小さいとき体質性のSGAか病的なFGRかを、縦断的な発育速度臍帯動脈・中大脳動脈ドプラからAIで層別——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:産科・胎児医学 × 発育/ドプラAI
🔬 問い・学術的背景

胎児が小さいとき、体質的に小さいだけのSGAか、胎盤機能不全による病的な発育不全(FGR)かの見分けは難しい。FGRは死産・周産期合併症のリスクが高く見逃せない一方、過剰に早産させれば未熟性の害が出る。だが1時点の推定体重(EFW)の小ささだけではSGAとFGRが混ざる。発育の速度とドプラ血流から両者を分けられるか。産科は医学生にとっても身近で、画像でなく計測値・波形という可視化しやすい対象が効く。

🎯 仮説・新規性

1時点のEFWでなく、縦断的な発育速度(クロスセンタイル)臍帯動脈・中大脳動脈ドプラ(CPR低下・AEDF/REDF)を統合すれば、体質性SGAと病的FGRを一貫して層別し確率を較正できる、と仮説。「小ささの判定」でなく「小ささの“質”(体質か病的か)を発育とドプラの動態で分ける」点が新規。

🤖 AI活用の必然性

複数回の超音波にまたがる発育軌跡の評価、ドプラ波形そのものの異常検出、両者の非線形な組合せは、人手や単発の基準値では捉えにくい。時系列+波形の機械学習でこそ、SGAと病的FGRを分ける層別と較正ができる=AIでしか届かない粒度。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設の縦断超音波(EFW・ドプラ)と周産期転帰の脱identified整備・倫理審査(同意・配慮)
  • ② 時系列+波形モデルの計算(GPU)
  • 胎児医学専門医による計測・波形・転帰のアノテーション
  • ④ 別集団・別装置での外部検証と較正・説明可能UI試作
  • ⑤ プレプリント・可視化Web
📈 期待成果・社会実装(出口)

発育+ドプラによる層別と較正=学会・論文。出口はまず妊婦健診・周産期センターでの監視強化や受診間隔の目安提示(トリアージ支援)。分娩時期の最終判断は胎児医学・産科医が担い本企画は層別の支援に限定。Hiroは産科を学ぶ医学生=当事者で、周産期医療の社会的意義は大きい。

※ 正直な関門:EFWは1回の推定で±10〜15%の誤差があり、ドプラは手技・角度に依存し再現性に限界。発育標準曲線(INTERGROWTH/各国式)の選択で「小さい」の判定自体が変わり、FGRの定義も国際Delphiコンセンサスはあるが施設差が残る。「層別できる」と「転帰が改善する」は別で、介入(早産)の便益はRCT検証が要り過剰な早期分娩はかえって害になりうる。診療実装はSaMD規制の対象で、学生応募は所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・参照=多施設の縦断超音波(EFW・臍帯/中大脳動脈ドプラ)・周産期転帰 / 企画ログ → spread-plans.md #60