MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #54 · AI for Science/医療テーマ
#54

全身麻酔の「深さ」は今も代理指標頼み——術中の脳波からAIで麻酔深度と過剰な抑制(バーストサプレッション)を可視化し、術後せん妄のリスクを予測する

🔬 neurodepth.research / intraop-eeg-delirium
NEURODEPTH — 術中脳波・せん妄AI
研究プロトタイプ ・ 術中EEGから麻酔深度と術後せん妄を解析(ダミーデータ)
解析 3.4万件 ・ 多施設
解析した症例
3.4万例
多施設・術中EEG
術後せん妄の予測
AUC.87
生EEG深層学習
BSRのみ(従来)
AUC.74
▲ 単一指標は弱い
外部・別装置で
AUC.80
▲ 汎化が課題
術中脳波スペクトログラム+バーストサプレッション検出(ダミー)
色=脳波パワーの時間-周波数分布。明るい横帯=麻酔のα律動(適正)。右端の縦縞=過剰抑制(バーストサプレッション)。
3020100 周波数 (Hz) α 安定した全身麻酔(α律動) 過剰抑制(BS) 時間 →
α律動(適正な深度) 高パワー 抑制(低パワー) 縦縞=バーストサプレッション
推定 麻酔深度 相当過剰抑制
バースト抑制比(BSR) 18%
AI推定 麻酔状態(生EEG)
覚醒適正深い過剰抑制
術後せん妄(POD)の較正リスク
推定 0.71
高齢+過剰抑制の累積が寄与 ・ 評価はCAM、最終判断は麻酔科医 ・ ※確定診断ではありません
術後せん妄リスクへの寄与(特徴・上位)
値=生EEG深層学習でPODリスクに効いた特徴の寄与(SHAP、ダミー)。単一指標(BSR)でなく「生EEGの表現型」と「汎化」が本丸。
1バーストサプレッションの累積時間76%
2α帯域パワーの低下・不安定61%
3年齢・ベースライン認知(フレイル)57%
4手術侵襲・時間/出血量49%
5術中低血圧の併存42%
↑ 研究コード名「NEURODEPTH」。術中脳波のスペクトログラムから麻酔深度と過剰抑制を可視化し、
術後せん妄リスクをAIで較正予測した完成イメージ。
全身麻酔の「深さ」を術中の生脳波からAIで可視化し、過剰な抑制(バーストサプレッション)を捉えて術後せん妄のリスクを較正予測する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:麻酔科・周術期 × 脳波AI
🔬 問い・学術的背景

全身麻酔の「深さ」は今も代理指標(自律神経反応や専有の深度指数)に依存し、適正深度の維持は経験頼み。麻酔が深すぎて脳波が平坦化するバーストサプレッションは、特に高齢者で術後せん妄・術後認知機能障害(POCD)と関連すると報告される。高齢手術患者の増加でせん妄は大きな周術期課題。麻酔科は医学生の必修ローテで全身麻酔は誰もが受けうる当事者領域。術中脳波からせん妄リスクをAIで読めるか。

🎯 仮説・新規性

術中の生脳波(スペクトログラム)に時系列深層学習を当て、年齢で変わる脳波の個人差を踏まえれば、専有の深度指数やバーストサプレッション比という単一指標を超えて、麻酔深度の表現型と術後せん妄リスクを較正して予測でき、過剰抑制をリアルタイムに警告できる、と仮説。「生脳波→深度表現型→術後アウトカムの較正」を一体化する点が新規。

🤖 AI活用の必然性

連続する多チャネル脳波の周波数構造やバースト/抑制の動態は人手で定量しきれず、専有の単一指数は中身が不透明で年齢差も織り込めない。スペクトログラム+時系列モデルでしか、深度の表現型とせん妄の関係、過剰抑制のリアルタイム検出は出せない=AIでしか届かない粒度。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設の術中脳波・麻酔記録・術後せん妄評価(CAM等)の収集・匿名化・倫理審査
  • ② バースト/抑制・覚醒のアノテーション
  • ③ 装置・モンタージュ・年齢をまたぐ外部検証
  • ④ スペクトログラム可視化・説明可能UIの試作
  • ⑤ GPU計算・プレプリント・可視化Web
📈 期待成果・社会実装(出口)

深度表現型とせん妄リスクの較正=学会・論文。出口はまず術中の過剰抑制アラート(浅すぎ/深すぎの是正支援)と高齢ハイリスク者の周術期ケア層別化。最終判断は麻酔科医が担い本企画は支援に限定。高齢手術の増加で社会的意義が大きく、Hiroは麻酔・周術期を学ぶ医学生=当事者

※ 正直な関門:EEGガイド麻酔の無作為化試験(ENGAGES等)では、深度モニタでせん妄が有意に減るとは示せておらず、「予測できる」と「介入して転帰が良くなる」は別問題。専有の深度指数は黒箱で、バーストサプレッションとせん妄の関連も交絡(フレイル・手術侵襲・ベースライン認知)が大きい。生脳波は年齢・薬剤・モンタージュで大きく変わり汎化が難しく、せん妄評価ラベル自体もばらつく。診療実装はSaMD規制の対象で、学生応募は所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・参照=術中EEG・麻酔記録・術後せん妄評価(CAM) / 企画ログ → spread-plans.md #54