MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #52 · AI for Science/医療テーマ
#52

肝臓の線維化は「今も針で刺して測る」——MASLDのエコー・血液・エラストグラフィからAIで線維化ステージと進行を非侵襲に推定し、生検と肝硬変リスクを較正する

🔬 fibrotrack.research / masld-fibrosis-staging
FIBROTRACK — 肝線維化AI
研究プロトタイプ ・ MASLDの非侵襲線維化評価(ダミーデータ)
解析 1.8万件 ・ 多施設
解析した症例
1.8万例
多施設・後ろ向き
≥F3 線維化の判別
AUC.90
横断は高精度
1年後の進行予測
AUC.78
▲ 本丸はここ
外部・別装置で
AUC.83
▲ 汎化が課題
肝臓の線維化マップ(Bモード × エラストグラフィ/ダミー)
色=AIが推定した線維化の硬さ分布。□=計測ROI(肝硬度)。右=硬さ・脂肪量とAIのステージ・進行リスク推定。
ROI 12.8 kPa
軟(F0–1) 中(F2) 硬・線維化進行(F3–4) 計測ROI
肝硬度(エラスト) 12.8kPa≥F3相当
脂肪量(CAP) 312dB/m高度脂肪化
AI推定ステージ → 1年後の予測
F0F1F2F3F4予測
1年後 ≥F4(肝硬変)への進行
リスク:高 推定 24%
較正後の確率。最終診断は肝臓専門医が生検/MREで確認 ・ ※確定診断ではありません
1年後の進行予測に効いた特徴(寄与度・上位)
値=「誰がF3へ進むか」の予測に効いた特徴の寄与(SHAP、ダミー)。横断の判定でなく「進行」がこの研究の本丸。
1肝硬度(エラスト)の上昇傾向71%
2FIB-4・AST/ALT の推移63%
3脂肪量(CAP)・体組成の変化55%
42型糖尿病・HbA1c48%
5飲酒歴・肥満(BMI)41%
↑ 研究コード名「FIBROTRACK」。MASLDの肝線維化と「その進み方」を、
エコー・血液・エラストグラフィからAIで非侵襲に推定した完成イメージ。
MASLDの肝線維化を生検なしでAI推定。「いま何ステージか」の判定にとどまらず、「これからどう進むか」まで較正する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:肝臓病学 × 非侵襲線維化AI
🔬 問い・学術的背景

脂肪肝(MASLD)は成人の3〜4割に及ぶが、肝硬変・肝がんに至るのは線維化が進む一部だけ。その線維化の確定診断は今も侵襲的な肝生検(しかもサンプリング誤差がある)に依存する。脂肪肝は健診で最多級の指摘で、医学生も消化器・健診実習で「経過観察」の説明に立ち会う身近な疾患=当事者性が効く。針を刺さず、線維化と「その進み方」をAIで読めるか——が問い。

🎯 仮説・新規性

横断のステージ判定は既存の非侵襲検査(FIB-4・エラスト)でもある程度できる。本企画の新規性はそこでなく、(1)誰がF2→F3へ進むかの進行予測、(2)装置・ベンダーをまたぐ汎化、(3)血小板に依存しない指標を一体化し、肝硬度というsurrogateでなく非代償・肝がん等のhard outcomeへ較正確率で結ぶ点にある。

🤖 AI活用の必然性

Bモードのテクスチャ、エラストの硬さ分布、縦断的な検査値・体組成の変化は、単一スコアでは相互作用と個人内変化を取りこぼす。多モーダル融合+時系列モデルでしか「進行する線維化」と「精査で得をする対象」は抽出できない=AIでしか届かない粒度。

💰 500万円の使途
  • ① 多施設の超音波・検査値・転帰の収集・匿名化・倫理審査(IRB)
  • 生検/MRE参照ラベルの整備
  • ③ ベンダー横断の外部検証
  • ④ 線維化マップ・寄与の説明可能UI試作
  • ⑤ GPU計算・プレプリント・可視化Web
📈 期待成果・社会実装(出口)

不要な生検の削減と、線維化進行ハイリスク者の早期拾い上げ=学会・論文。出口はまず健診→専門医紹介の閾値較正、次にプライマリ/健診ベンダー向けの非侵襲スクリーニングSaMD。最終診断は肝臓専門医が担い本企画は層別化支援に限定。脂肪肝は若い世代にも広がり、Hiroは健診・消化器を学ぶ医学生=当事者

※ 正直な関門:FIB-4・FibroScan・MRE・ELF が既に臨床運用済=ベースラインが強く、AIの上乗せ価値を前向きに示すのが本丸。生検参照はサンプリング誤差でラベルが揺れ、エラストはベンダー間で測定値が動き汎化が難しい。MASLD治療薬(レスメチロム等)の登場で評価軸とアウトカムが動く。健診データは交絡(肥満・糖尿病・飲酒)とクラス不均衡が大きい。診療実装はSaMD規制の対象で、学生応募は所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・参照=生検/MRE・縦断検査値 / 企画ログ → spread-plans.md #52