脂肪肝(MASLD)は成人の3〜4割に及ぶが、肝硬変・肝がんに至るのは線維化が進む一部だけ。その線維化の確定診断は今も侵襲的な肝生検(しかもサンプリング誤差がある)に依存する。脂肪肝は健診で最多級の指摘で、医学生も消化器・健診実習で「経過観察」の説明に立ち会う身近な疾患=当事者性が効く。針を刺さず、線維化と「その進み方」をAIで読めるか——が問い。
横断のステージ判定は既存の非侵襲検査(FIB-4・エラスト)でもある程度できる。本企画の新規性はそこでなく、(1)誰がF2→F3へ進むかの進行予測、(2)装置・ベンダーをまたぐ汎化、(3)血小板に依存しない指標を一体化し、肝硬度というsurrogateでなく非代償・肝がん等のhard outcomeへ較正確率で結ぶ点にある。
Bモードのテクスチャ、エラストの硬さ分布、縦断的な検査値・体組成の変化は、単一スコアでは相互作用と個人内変化を取りこぼす。多モーダル融合+時系列モデルでしか「進行する線維化」と「精査で得をする対象」は抽出できない=AIでしか届かない粒度。
不要な生検の削減と、線維化進行ハイリスク者の早期拾い上げ=学会・論文。出口はまず健診→専門医紹介の閾値較正、次にプライマリ/健診ベンダー向けの非侵襲スクリーニングSaMD。最終診断は肝臓専門医が担い本企画は層別化支援に限定。脂肪肝は若い世代にも広がり、Hiroは健診・消化器を学ぶ医学生=当事者。