脳梗塞は数分の遅れが転帰を分け(time is brain)、主幹動脈閉塞は血栓回収で救えるが、「誰が・いつまで・どれだけ得をするか」は今も難しい。発症時刻不明・遅延例・大梗塞では適応が割れ、救済可能組織(ペナンブラ)の定量は灌流CT/MRIに依存し施設差が大きい。AIで救済可能性と治療ベネフィットを個別に推定できるか——が問い。
標準的な脳画像(非造影CTや単相CTA)から虚血コアとペナンブラを切り分け、側副血行・閉塞部位・推定経過時間を統合すれば、灌流画像に頼らずミスマッチと血栓回収のベネフィットを較正確率で推定できる、と仮説。病変検出でなく「コア/ペナンブラ定量・適応推定・個別の転帰ベネフィット予測」を一体で構造化する点が新規。
超急性期は秒単位、画像は施設・装置・撮影法がバラバラで、ペナンブラは微妙な濃度・拡散差にしか出ない。多施設の画像と転帰(mRS)を結ぶ表現学習でしか、灌流に頼らない救済可能性の推定や「治療で得をする層」の抽出はできない=AIでしか到達できない粒度。
救済可能組織と治療ベネフィットの構造マップ=学会・論文。出口はまず一次脳卒中センターでの「回収を急ぐべきか/転送すべきか」の判断支援、将来は救急隊・モバイル脳卒中ユニットでのトリアージ。最終適応と治療は脳卒中専門医・脳血管内治療医が担い、本企画は判断支援に限定。Hiroは脳卒中診療を学ぶ医学生=当事者。