胸部X線(CXR)は最も多く撮られる画像で、本来は肺炎・心拡大など「今」を見るために撮られる。だがそのフィルムには大動脈石灰化・心陰影拡大・椎体の骨減少など、心血管・骨・全身の予後の「痕跡」が埋もれている可能性がある。放射線科医も通常そこまでは読まないし、人の目には見えにくい。CXRは医学生も読影実習で必ず扱う当事者領域。
1枚のCXRに深層学習を当てれば、(1)心血管10年リスク・骨粗鬆症・慢性呼吸器・全死亡を同時に推定でき、(2)根拠領域(大動脈弓・心陰影・椎体)をsaliencyで可視化でき、(3)既存の問診・採血・リスク式に独立した付加価値を持つ、と仮説。海外に先行はあるが、日本健診データ・複数アウトカム同時・説明可能性・付加価値検証は途上。
静止した1枚のX線から将来の心血管イベントや死亡を予測するパターンは、人間の読影の語彙では取り出せない微細な濃淡・形状の集積で、深層学習でしか抽出・定量できない。
複数の将来リスク予測の精度↔既存式への上乗せ+根拠領域の妥当性=学会発表・論文。出口は健診で既に撮られたCXRの二次活用による「拾い上げ」——未診断の骨粗鬆症・高リスク者を追加被曝なく見つけ受診勧奨につなぐ。Hiroはレントゲン読影を実習で扱う医学生=当事者。