12誘導心電図(ECG)は健診・外来で大量に記録されるが、その多くは「異常なし」として流れる。一方、症状の出る前の構造的心疾患(左室収縮機能低下・弁膜症・心肥大)や、将来の心房細動(AF)は、洞調律のECGにすでに微細な痕跡を残しうる。海外では低駆出率の検出や洞調律からのAFの先制検出がCNNで実証されつつあるが、(1)健診という大量・均質データで何がどこまで拾えるか、(2)人の心電図学(P波・QRS・T波・各誘導)の語彙で根拠を説明できるか、(3)装置・体格をまたいで一般化するか、は途上。心電図は国試の華で、医学生自身が判読を学ぶ当事者。
健診の洞調律ECGから、まだ症状のない構造的心疾患の保有者と、近い将来AFを発症する高リスク者を、波形の微細特徴で識別できると仮説。新規性は、(1)単一疾患の分類器でなく「埋もれた無症候異常の拾い上げ(オポチュニスティック・スクリーニング)」に焦点、(2)寄与した誘導・区間・波形要素を心電図の語彙に対応づけて説明、(3)日本の健診文脈での一般化と外部検証。
無症候期の痕跡は多誘導にまたがる微細な時空間パターンで、目視判読の閾値以下。深層学習+説明可能AI(saliency・プロトタイプ)でしか、信号の所在と臨床表現型の対応を再現性高く定量できない。
健診ECGからの「埋もれた無症候異常」拾い上げの実証と、根拠提示UIの試作。出口は健診・検診の二次精査トリアージ(心エコーへの誘導)で、見落とされがちな無症候性心疾患の早期発見につなげる。Hiroは心電図判読を学ぶ医学生=当事者。