円錐角膜は角膜が薄く前方へ突出して不正乱視を生む進行性疾患で、思春期〜20代に進みやすい。進行を止める角膜クロスリンキング(CXL)は早ければ効くが、遅れると矯正もきかず角膜移植に至る。だが「この人が・どの速さで・いつまで進むか」を当てる確かな指標はなく、実際には不可逆な変形や視力低下が出てから後追いで治療している。形は精密に測れているのに、その先の時間が読めない。
AIによる円錐角膜の「検出」自体は既に確立(感度・特異度85〜90%級)で再発明しない——誇張しない。新規性は、(1)機種ごとに座標もサンプリングも違うトポグラフィー/前眼部OCTを機種非依存な幾何表現(曲率・厚み・標高のマップ)として学習、(2)不規則な縦断検査から進行の速さと変曲点(いつCXL適応に達するか)を較正された不確実性つきで予測、(3)CXL・移植・矯正視力の転帰に接地して日本人/アジア角膜で較正する点。初期(forme fruste)が難しいことは正直に認める。
角膜形状は数千点の標高・曲率・厚みからなる空間データで、進行は局所の薄化と突出が非線形・非対称に進む。機種差や撮影ごとのアライメントのゆらぎを吸収しつつ、不規則・多欠測の縦断マップから個人の進行過程を推定し、稀な急速進行を少ラベルで拾うのは、単一指標(最大角膜屈折力Kmax等)では取りこぼす=空間表現学習+連続時間の潜在過程モデルが要る。
機種非依存な進行予測ベンチマーク+「いつ精査・CXLか」の較正された非診断の意思決定支援=学会発表・論文。出口はコンタクト処方・学校健診での一次スクリーニングと適時紹介、眼科でのCXLタイミング判断補助、若年患者の自己経過把握。Hiroはコンタクト世代の当事者かつ医学生=見落とされやすい初期円錐角膜の困りを内側から設計できる。