MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #119 · AI for Science/医療テーマ
#119

子どもの「育ち」の異常を、母子手帳・健診の不規則な縦断記録からAIで早く見抜く

🔬 auxos.research / growth-trajectory-model
Auxos — 縦断成長トラジェクトリ解析
研究プロトタイプ ・ 母子手帳/乳幼児・学校健診の縦断記録を解析(ダミーデータ)
解析児 12.6万人
解析した縦断成長記録
12.6万人
成長軌跡の潜在型
9
精査の前倒し(中央値)
8.4か月
▲ 静的ルール比
病的成長の検出
AUC.91
▲ 較正後
個人の成長軌跡と「病的成長らしさ」(パーセンタイル下方クロスを検知)
灰=3–97パーセンタイルの基準帯/緑●=この子の実測(健診ごと・不規則間隔)/赤⚑=成長速度の急減速を検知/緑帯=予測軌跡と不確実性。
0481216 年齢(歳) 身長 97503 ⚑ 成長速度の急減速 −2.1 SD/年・下方クロス 予測最終身長 ±不確実性帯
基準パーセンタイル(3・50・97) この子の実測(健診ごと) 速度低下を検知 予測軌跡+不確実性
拾い上げた要注意パターン 上位(較正済みの事後確率)
1成長速度の急減速(−2SD/年 超)78%
2身長SDが2バンド以上を下方クロス64%
3思春期スパートの欠如・遅延57%
4体重維持下の身長停滞(内分泌性を示唆)49%
↑ 研究コード名「Auxos」。母子手帳・乳幼児/学校健診の不規則な縦断成長記録をデータに、
個人の成長軌跡と「病的成長らしさ」を較正してAIで早期警告する完成イメージ。
母子手帳・健診の不規則な縦断成長記録を研究データに、個人の成長軌跡を自己教師ありAIで表現し、稀な病的成長障害を較正された早期警告に変える——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:小児内分泌 × 縦断時系列AI
🔬 問い・学術的背景

低身長や成長の遅れの多くは体質的な正常変異だが、一部にターナー症候群・成長ホルモン分泌不全・甲状腺機能低下・骨系統疾患・吸収不良・ネグレクトによる発育不全が隠れる。現状の拾い上げは「パーセンタイルを横切ったら紹介」という静的・点ごとの経験則で、見落としと過剰紹介が同時に起きる。成長は本来"速度"と"個人の軌跡"の現象なのに、点の身長でしか見ていない。

🎯 仮説・新規性

成長曲線をML/DLで当てはめる手法(SITAR、2025年のDeep-SITAR)や、画像+臨床値でGH分泌不全を当てる分類器は既にある——誇張しない。だがそれらは整備された研究コホート前提。新規性は、母子手帳・健診・小児科EHRという"不規則で欠測だらけの実世界の縦断記録そのもの"を対象に、①自己教師あり事前学習で「正常な育ちの軌跡」を表現し稀な病的パターンを少ラベルで検出、②較正された不確実性つきで"病的成長らしさ"と"いつ精査すべきか"を出し、③実際の診断・転帰に接地して日本人集団で較正する点。骨年齢の読影自体(BoneXpert等が成熟)は再発明せず特徴として使う。

🤖 AI活用の必然性

成長記録は受診のたびに不規則間隔・多欠測で測られ、思春期で非線形に加速し、身長・体重・BMI・思春期段階・両親身長・骨年齢・検査値が絡む。この不規則・多変量・縦断データから個人の潜在的成長過程を推定し、極端に稀な病的パターンを少ラベルで拾うのは固定ルールでは不可能で、連続時間の潜在過程モデルと自己教師あり表現学習が要る。

💰 500万円の使途
  • ① 公開成長コホート+提携1施設の後ろ向き匿名縦断データの整備・データ契約・IRB
  • ② 自己教師あり事前学習のGPU計算資源
  • ③ 医学生(当事者)による医学的アノテーション・表現型整理
  • 較正と外部検証
  • ⑤ 可視化ダッシュボード試作・コード/プレプリント公開(装置開発はしない解析研究)
📈 期待成果・社会実装(出口)

乳幼児健診・学校健診・小児科EHRに組み込み、「精査が必要な子」を早く正確に拾い、正常変異の子を安心させる非診断の意思決定支援。GH治療適応の判断補助や全身疾患の入口にも。Hiroは母子手帳・学校健診で育った当事者かつ医学生として、正常変異と病気の線引きを内側から設計できる。#28乳児の自発運動、#60胎児発育、#102顔貌フェノタイピングとは別軸で、対象は出生後の"身長・体重の縦断的な育ち"そのもの。

※ 正直な関門:①病的低身長は稀でラベルが極端に少ない(強い不均衡)②実世界の成長データは測定誤差・欠測・施設差が大きい③最終身長の正解は成人まで待つ長期追跡が要り代理指標だと較正が甘くなる④母子手帳・小児の縦断データはプライバシーが重い⑤"身長を伸ばす"商業圧力と距離を取り過剰治療・不安を煽らない設計が要る。学生応募可だが所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・元データ資産=母子手帳/健診の縦断成長記録(公開コホート+提携施設)/ 企画ログ → spread-plans.md #119