MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #118 · AI for Science/医療テーマ
#118

体内時計(概日リズム)のズレは病気のもと——でも今は採血でしか測れない。ウェアラブルから「体内時計の針」をAIで推定する

🔬 horologium.research / circadian-phase
Horologium — 体内時計(概日位相)推定
研究プロトタイプ ・ ウェアラブル時系列を解析(ダミーデータ)
解析 1.8万日(ダミー)
解析した連続装着
1.8万日
位相の推定誤差(vs DLMO)
±1.1時間
▲ 生理モデル併用
社会的時差ぼけ 中央値
1.9時間
ズレ–代謝リスク相関
.41
▲ 探索的
体内時計の推定(24時間リズムと位相)
心拍・活動・深部体温の弱く位相のずれた多リズムから、生理モデルで概日位相を逆推定。帯=社会的時差ぼけ(体が眠くなる時刻と平日就寝のズレ)。
環境の夜(22–6時) 12時18時 0時6時12時 深部体温の谷 =体内時計の真夜中 推定DLMO 体内時計の夜の始まり
社会的時差ぼけ ≈ 1.5時間
体が眠くなる時刻 00:30
平日に求められる就寝 23:00
推定 概日タイプ やや夜型
活動量 心拍 深部体温 推定した体内時計の位相
体内時計のズレが大きい状況 上位(位相のズレ・推定/ダミー)
1夜勤明け(週内で位相が後退)3.1h
2週末の朝寝坊(社会的時差ぼけ)2.2h
3不規則な光・夜更かし(振幅低下)1.8h
4時差移動(海外渡航の直後)1.5h
↑ 研究コード名「Horologium」。ウェアラブルの心拍・体温・活動から
体内時計の針(概日位相)をAIで推定した完成イメージ(ダミーデータ)。
ウェアラブルが毎日記録する心拍・体温・活動から、これまでメラトニン採血でしか測れなかった「体内時計の針」(概日位相)をAIで推定し、社会的時差ぼけが健康に及ぼす影響を解明する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:時間生物学 × ウェアラブルAI
🔬 問い・学術的背景

体内時計(概日リズム)の位相と社会的時刻のズレ(社会的時差ぼけ)は、肥満・糖尿病・うつ・夜勤者の事故や発がんリスクとの関連が指摘される。だが個人の概日位相は今もメラトニン分泌開始(DLMO)や深部体温リズムという暗室・連続採取の実験でしか測れず、日常では事実上"測れない量"。豊かな日常生理データから体内時計を推定できるか——が問い。

🎯 仮説・新規性

心拍・心拍変動・皮膚/深部体温・活動・(可能なら)光曝露の多変量時系列に概日振動子の生理モデルを組み込んだ時系列表現学習を適用すれば、(1)個人の概日位相をDLMO相当で推定、(2)運動・食事=マスキングと内因性リズムを分離、(3)位相のズレ・不安定さを健康アウトカムに接地できる、と仮説。生理モデル×自己教師あり×日本人/シフトワーカー較正が新規。

🤖 AI活用の必然性

概日位相は直接観測できない潜在変数で、弱く位相のずれた多リズムから逆推定するしかない。マスキングを外し欠測の多い実生活データから安定に位相を取り出すのは人手では不可能で、生理モデルを内包した時系列深層モデル+少数のDLMO較正が要る。中点睡眠時刻などの要約では位相と振幅・安定性を分離できない。

💰 500万円の使途
  • ① DLMO/深部体温の参照測定(暗室・唾液メラトニン)+ウェアラブル同時記録・IRB
  • ② 大規模ウェアラブル時系列の自己教師あり事前学習データ整備
  • ③ GPU/API(生理モデル+時系列深層)
  • ④ シフト・時差を含む較正と外部検証
  • ⑤ 可視化ダッシュボード試作・プレプリント/コード公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

日常ウェアラブルから概日位相を推定するベンチマーク+ズレと健康の関連=学会・論文。出口は(a)夜勤者の体内時計ズレの見える化と勤務・光・仮眠の設計、(b)せん妄・ICU・術後回復の概日リスク評価、(c)医学生・研修医の当直/シフト健康管理の教材。Hiroは当直・実習でシフト不調を体験する当事者として、初学者と労働者双方の困りを内側から設計できる。

※ 正直な関門:ウェアラブル×概日は近年急増で完全な空白ではない(誇張しない)——差別化は生理モデル×自己教師あり×日本人/シフト較正に絞る。最大の壁は正解(DLMO)が高コストで少数しか取れずラベルが乏しいこと。精度はSD約1時間規模で光曝露データや記録長に依存し、光センサ無しの一般機は難しい。「ズレを直せば健康が改善」はまだ未確定(服薬時刻を変える時間治療は大規模試験で有益性を示せなかった報告も)。生体リズムデータは要配慮情報で同意・匿名化が重く、臨床応用はプログラム医療機器(SaMD)の整理が要る。学生応募可だが所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第確認。
完成イメージ(ダミーデータ)・企画ログ → spread-plans.md #118