MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #116 · AI for Science/医療テーマ
#116

「胃が動かない・気持ち悪い」のに検査は正常——胃のスローウェーブを体表マッピング(BSGM)し、AIで症状に接地する

🌀 ventra.research / gastric-slowwave-map
VENTRA — 体表面胃電図マッピング
研究プロトタイプ ・ 胃スローウェーブを体表から再構成(ダミーデータ)
解析 1.8万件
解析セッション
1.8万件
電極アレイ
64ch(8×8)
正常スローウェーブ
3.0cpm
症状への接地
AUC.82
▲ 悪心スコアと
胃スローウェーブの体表マップ(伝播の向き・リズム)
点=体表の高密度電極/帯=徐波の等時線(伝播の波面)。緑=正常な前向き伝播、橙=リズムの乱れ・伝導異常。
高密度電極アレイ(体表・64ch) ペースメーカ リズム異常 胃底 胃体部 前庭部 体表で記録した胃スローウェーブ(正常 約3 cpm → リズム異常) 正常 ~3 cpm リズム異常
正常な前向き伝播(antegrade) リズム異常・伝導の乱れ 体表電極(64ch)
BSGM 表現型の分布(症状・転帰に接地・ダミー)
全フィールドから抽出した表現型。同じ「検査正常」でも電気活動の型が違う。
1正常リズム型(Normal)41%
2食後遅延・高振幅型22%
3リズム不安定型(低安定)18%
4低振幅型11%
5判定保留(アーティファクト)8%
↑ 研究コード名「VENTRA」。体表の高密度電極アレイから胃スローウェーブの伝播・リズムを
再構成し、検査正常で困る上腹部症状を表現型に分けた完成イメージ。
高密度電極アレイで胃のスローウェーブ(徐波)を体表から二次元再構成(BSGM)し、伝導・リズム異常の表現型をAIで抽出。「検査は正常なのに気持ち悪い・膨満する」を客観的に層別する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:神経消化器病学 × 生体電気信号
🔬 問い・学術的背景

機能性ディスペプシア・慢性悪心・胃不全麻痺(gastroparesis)は外来に非常に多いのに、標準の胃排出シンチは「速い/遅い」の一指標に切り詰め、しかも症状や治療反応との相関が弱い。古典的な単一誘導の胃電図(EGG)は信頼性が低く廃れた。体表の高密度アレイで胃スローウェーブを二次元再構成するBSGMは登場したが、どの時空間パターンがどの病態・症状に対応するかは未解明。

🎯 仮説・新規性

スローウェーブの時空間フィールド(伝播の向き・速度・不整・周波数勾配)に病態情報が符号化されている、と仮説。AIで全フィールドを連続表現(gastric electrome)すれば、伝導/リズム異常の表現型を抽出し、症状・治療反応に接地し、体格・電極配置・機種をまたいで較正できる。少数の要約指標やラベル分類でなく、全フィールドの生理接地が新規。

🤖 AI活用の必然性

体表→胃面は逆問題で、信号は多チャンネル・長時間・空間構造を持つ。危険な情報は数十秒〜分の伝播の乱れや微弱な周波数偏位に宿る。逆問題再構成・時空間モデル・説明性、被検者ごとの解剖差(脂肪・電極ズレ)を吸収する正規化はAIでしか実用化できない。単純な集計では伝播の異常は見えない。

💰 500万円の使途
  • ① GPU計算・クラウドAPI(時空間モデル・逆問題再構成)
  • ② BSGM波形と症状日誌・胃排出/内視鏡・転帰の連携と匿名化
  • ③ 消化器内科医による表現型アノテーション
  • ④ 体格・電極配置の正規化と機種横断較正
  • ⑤ 倫理審査(IRB)・プレプリント/コード公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

時空間表現×症状接地のベンチマーク+較正ツール=学会発表・論文。出口は(a)機能性ディスペプシア/胃不全麻痺の客観的層別(検査正常で困る患者の可視化)、(b)治療(プロカイネティクス・神経調整・食事)反応の予測、(c)医学生・研修医向けに「胃の電気活動と症状」を結ぶ教材。Hiroは消化器実習で当該ギャップに直面する当事者として、患者・初学者双方の困りを内側から設計できる。

※ 正直な関門:BSGMは新興でGastric Alimetry等が海外先行(=完全な空白ではない)。差別化は「全フィールド表現×症状接地×機種横断較正」に絞る。スローウェーブと症状の因果は未確立で「指標改善=症状/転帰改善」を保証しない(胃排出と症状の相関の弱さは既知の教訓)。逆問題は解剖差・脂肪・電極ズレに弱く正規化が律速。要配慮医療情報で同意・匿名化が重い。導入はプログラム医療機器(SaMD)の整理が要る。学生応募可だが所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提、第2回の正式日程・公募要領は確定次第確認。
完成イメージ(ダミーデータ)・対象=機能性ディスペプシア/胃不全麻痺(神経消化器病学)/ 企画ログ → spread-plans.md #116