下部尿路症状の精査に使うウロダイナミクス(圧-流量検査)は、膀胱内圧・腹圧・排尿筋圧・尿流・筋電という多チャンネルの時空間信号を生む。だが臨床はQmax・Pdet@Qmax・BOOI・BCI など少数の指標とSchäfer/ICSの離散カテゴリに還元する。検査は侵襲的で不快、直腸収縮などのアーチファクトが多く、判読は検者・施設で一致が低い。この豊かなフィールドを切り詰めて何が失われているのか、が問い。
多チャンネル波形を装置・施設をまたいで自己教師あり表現学習すれば、①アーチファクトを自動で検出・分離し、②膀胱出口閉塞/排尿筋低活動/排尿筋過活動/低コンプライアンスの「型」を連続表現で接地し、③治療反応や尿閉リスクという転帰に較正できる、と仮説する。男性BOO/DUAの教師あり分類(2025)や排尿後曲線の教師なしクラスタリング(2026)はあるが、装置非依存の基盤表現+アーチファクト分離+日本人コホートでの転帰較正+非侵襲代替への蒸留は新規。
多チャンネル×可変長×アーチファクト混入の生理信号は、手作り指標では情報を捨てる。時系列深層モデルでないと、直腸収縮の混入除去、Pves=Pdet+Pabd の整合、波形の「型」の連続表現には到達できない=AIの必然。単なる要約値では「閉塞」と「排尿筋が弱い」を取り違える。
装置非依存の「排尿フィールド表現」=学会・論文に加え、判読支援・アーチファクト警告として泌尿器外来へ。さらに非侵襲(尿流+残尿エコー)から侵襲検査の所見を推定する蒸留で、検査の不快と費用を下げる。高齢社会のBPH・過活動膀胱・神経因性膀胱(脊髄損傷・MS・糖尿病)に広く効く。Hiroは医学生×エンジニアで臨床と信号処理の両面が効く。