MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #107 · AI for Science/医療テーマ
#107

分娩監視装置(CTG)の判読ばらつきと「計算機化の失敗」を超える——胎児心拍×子宮収縮の時空間フィールドを低酸素の生理型に接地してAIで表現する

🔬 partosense.research / ctg-field-model
PartoSense — 胎児心拍陣痛図(CTG)の時空間表現学習
研究プロトタイプ ・ 公開CTGデータ+自施設コホートを想定(ダミーデータ)
解析CTG 1.2万時間
解析した分娩CTG
1.2万時間
抽出した低酸素の型
6
専門家間一致(従来3分類)
κ.41
▼ 判読がばらつく
アウトカム整合
AUC.84
▲ 臍帯血pH<7.1と
胎児心拍×子宮収縮の時空間フィールド(遅発一過性徐脈をAIが検出・ダミー)
上=胎児心拍(FHR)/下=子宮収縮(UC)。収縮の山に遅れて心拍が落ちる「遅発一過性徐脈」=子宮胎盤循環不全のサイン。桃色帯=AIが低酸素ストレスと判定した区間。
遅発(収縮に遅れて低下) 胎児心拍 FHR(bpm) 子宮収縮 UC 160 140 110 時間(分)→
胎児心拍 FHR 子宮収縮 UC 遅発一過性徐脈(AI検出) 低酸素ストレス区間
低酸素の「型」ごとの検出とアウトカム整合(AUC・ダミー)
緑=臍帯血pH等のアウトカムと結びついた検出性能。黄=偽陽性が集中し識別が難しい正直な弱点。
1遷延一過性徐脈(急性低酸素).88
2遅発一過性徐脈(子宮胎盤循環不全).86
3基線細変動の消失(非代償の予兆).82
4変動一過性徐脈(臍帯圧迫).79
!生理的な細変動低下(睡眠周期)との識別.67
↑ 研究コード名「PartoSense」。分娩中の胎児心拍(FHR)と子宮収縮(UC)の
時空間フィールドを生理学的低酸素の型に接地してAIで表現した完成イメージ。
分娩中の胎児心拍陣痛図(CTG)を少数の要約値に還元せず、FHRとUCの時空間フィールドそのものをAIで表現学習。判読のばらつき(専門家間κ0.4・偽陽性6割)と、過去の計算機CTGが改善できなかったアウトカムに、生理型への接地で挑む——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:周産期医療 × 生理信号AI
🔬 問い・学術的背景

分娩中のCTGは今も「正常/疑い/異常」の3分類で読まれるが、専門家間の一致はκ0.3〜0.6、緊急時には一致率3割・偽陽性6割という報告がある。判読のばらつきは、低酸素・アシドーシスの見逃しと、不要な緊急帝王切開という過剰反応を同時に生む。さらにルールベースの計算機CTG(INFANT試験ほか)は自動判読に挑んだが、代謝性アシドーシスも介入率も有意に減らせなかった。「CTGの場を、人より一貫して・アウトカムに結びつけて読めるか」が問い。

🎯 仮説・新規性

CTGをFHRとUCの時空間フィールドとして自己教師ありで表現学習し、徐脈の型(早発/遅発/変動)と「代償→ストレス→非代償」の生理学的低酸素に接地すれば、人間の判読より一貫し、臍帯血pH等のアウトカムと結びつく表現が得られる、と仮説する。新規性は①ルールでなく生理型に接地した表現、②偽陽性で帝王切開を増やさない動作点設計、③日本人分娩での較正

🤖 AI活用の必然性

胎児心拍と子宮収縮の二信号×長時間×非定常で、低酸素の「型」は文脈依存。閾値ルールや手作り特徴量では取りこぼす時空間の連関(基線細変動、徐脈の遅れ、収縮との位相関係)を、自己教師あり表現学習でしか捉えられない=AIの必然。単純な集計や閾値では「危険の型」は見えない。

💰 500万円の使途
  • ① 公開CTGデータ(例:CTU-UHB等)の2次利用と前処理
  • ② アウトカム付き少数コホートとの対応付け
  • ③ 自己教師あり事前学習のGPU計算
  • ④ 産科医による生理型アノテーション謝金
  • ⑤ 倫理審査(IRB)・結果公開(プレプリント・可視化)
📈 期待成果・社会実装(出口)

生理型に接地したCTG表現とベンチマーク/「見逃しを減らしつつ偽陽性で帝王切開を増やさない」動作点/産科医不足地域・遠隔分娩監視・判読教育(医学生・助産師の訓練)への出口。Hiro自身が医学生=臨床現場のドメインで優位

※ 正直な関門:真のラベル(アシドーシス・脳性麻痺)は低頻度で遅れて確定する→弱ラベル/代理に依存。過去に計算機CTGがアウトカムを改善できなかった事実は重く、本研究も臨床アウトカム改善までは示せず「表現とベンチマーク」段階に留まる可能性が高い。産科は訴訟リスクが最大級で臨床導入のハードルは高く、装置・施設差、公開データの代表性、過剰診断が不要な介入を助長するリスクも率直な課題。第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ)・想定データ=公開CTGデータ+自施設コホート / 企画ログ → spread-plans.md #107