MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #104 · AI for Science/医療テーマ
#104

スパイロメトリーは努力呼出の「曲線」を撮るのに、なぜ判断はFEV1・FVCに切り詰められるのか——波形の形態を装置・努力非依存に表現し、早期の閉塞・拘束・上気道の型を解く

🔬 spirofield.research / flow-volume-morphology
SpiroField — フローボリューム波形の機能的フェノタイピング
研究プロトタイプ ・ 努力呼出曲線を解析(合成・ダミーデータ)
3機種ハーモナイズ済
解析した努力呼出曲線
12,800
▲ 4施設・3機種
装置・努力補正後の形態一致
κ0.86
▲ 機種間で安定
早期COPD検出の上乗せ
AUC.88
▼ FEV1/FVC単独 .79
検査品質(ACCEPTABLE)自動判定
一致92%
▲ 技師評価と
フローボリューム曲線の形態解析(合成・ダミー)
灰の破線=基準(正常予測)/実線=患者。呼出限脚の coving(下に凸)・立ち上がり・再現性をAIが定量し、スカラに添える。
流量 L/s(呼出↑) 容量 L(呼出→) (吸気↓) PEF(やや低下) 呼出曲線の coving(小気道パターン)
基準(正常予測) 患者の呼出曲線 coving 検出域
形態フェノタイプ推定(確率・ダミー)
1小気道閉塞パターン(coving 優位).71
2正常域(スカラ境界).13
3拘束性パターン(縦長・狭い).12
4上気道閉塞(吸気・呼気プラトー).04
推定タイプ:FEV1/FVC=0.74(境界)だが呼出曲線の coving が強く、早期の小気道病変パターン。スカラは境界域でも形態リスクは高い——縦断追跡で進行を確認する候補。
↑ 研究コード名「SpiroField」。努力呼出のフローボリューム波形を装置・努力
非依存に表現し、早期の閉塞・拘束・上気道の型と検査品質をAIで解いた完成イメージ。
スパイロメトリーが撮る努力呼出の「曲線の形」を、FEV1・FVCという数個の数字に切り詰めず、装置・努力非依存に表現して早期の閉塞・拘束・上気道の型を解く——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:呼吸器内科 × 表現学習
🔬 問い・学術的背景

肺機能検査は努力呼出のフローボリューム曲線を記録するのに、臨床判断はFEV1・FVC・FEV1/FVC・%予測値という数個のスカラに圧縮される。曲線の「形」——下に凸(coving)の小気道パターン、上気道閉塞のプラトー、立ち上がりや再現性に出る検査品質——は目視に頼るか、捨てられている。波形そのものに、スカラを超えた病態情報がどれだけ書き込まれているか。

🎯 仮説・新規性

波形を時系列+形態として表現学習し、装置・人種・努力を交絡として分離してハーモナイズすれば、スカラが正常〜境界でも将来の閉塞進行・拘束化の「型」を取り出せる、と仮説する。先行研究(UK BiobankのDeepSpiro等・2025)は強い。新規性は(1)努力・検査品質を病態から切り分ける/(2)装置差と日本人較正/(3)COPDに限らず拘束性・上気道閉塞まで多型に拡張の3点に絞る——ここを誇張しない。

🤖 AI活用の必然性

曲線形態は高次元・非線形で、FEV1/FVCのようなルールベースの要約では情報が落ちる。少数の弱いラベル(その後の診断・増悪)から型を学ぶには系列の表現学習が要る=AIでしか届かない粒度。単純な閾値判定では coving や努力交絡は分離できない。

💰 500万円の使途
  • ① 既存PFTの生波形データの二次利用(倫理・契約)
  • ② 波形の標準化・デジタイズ
  • ③ 表現学習モデル開発(GPU)
  • ④ 検査品質ラベルの一部アノテーション
  • ⑤ 多施設・多装置での外部妥当性検証・e-Rad機関費
📈 期待成果・社会実装(出口)

スカラに添える「形態リスクスコア」と検査品質の自動採点。出口=既存スパイロメータ/PFT解析ソフトへの解析アドオン、健診の呼吸機能スクリーニング、早期COPD・拘束化のフラグ。Hiro自身が医学生=検査の現場感とドメインを持つのが強み。

※ 正直な関門:①生波形は機器に閉じておりエクスポートにメーカー連携が要る ②「病態か・下手な検査か」の分離は本質的に難しい ③FEV1/FVCは既に強力で上乗せ価値の前向き実証が要る ④進行ラベルは縦断追跡が必要でNと時間がかかる ⑤装置・人種差のハーモナイズは#103と同種の公平性課題 ⑥AIは補助で確定診断ではない。e-Rad機関登録が前提。
完成イメージ(ダミーデータ)・企画ログ → spread-plans.md #104