肺機能検査は努力呼出のフローボリューム曲線を記録するのに、臨床判断はFEV1・FVC・FEV1/FVC・%予測値という数個のスカラに圧縮される。曲線の「形」——下に凸(coving)の小気道パターン、上気道閉塞のプラトー、立ち上がりや再現性に出る検査品質——は目視に頼るか、捨てられている。波形そのものに、スカラを超えた病態情報がどれだけ書き込まれているか。
波形を時系列+形態として表現学習し、装置・人種・努力を交絡として分離してハーモナイズすれば、スカラが正常〜境界でも将来の閉塞進行・拘束化の「型」を取り出せる、と仮説する。先行研究(UK BiobankのDeepSpiro等・2025)は強い。新規性は(1)努力・検査品質を病態から切り分ける/(2)装置差と日本人較正/(3)COPDに限らず拘束性・上気道閉塞まで多型に拡張の3点に絞る——ここを誇張しない。
曲線形態は高次元・非線形で、FEV1/FVCのようなルールベースの要約では情報が落ちる。少数の弱いラベル(その後の診断・増悪)から型を学ぶには系列の表現学習が要る=AIでしか届かない粒度。単純な閾値判定では coving や努力交絡は分離できない。
スカラに添える「形態リスクスコア」と検査品質の自動採点。出口=既存スパイロメータ/PFT解析ソフトへの解析アドオン、健診の呼吸機能スクリーニング、早期COPD・拘束化のフラグ。Hiro自身が医学生=検査の現場感とドメインを持つのが強み。