MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #101 · AI for Science/医療テーマ
#101

筋電図・神経伝導検査は「痛くて・読む人で結果が変わる」専門家頼みの検査——多チャンネル電気診断の時系列をAIで表現し、神経原性/筋原性/神経筋接合部の「型」と早期ALS・ミミックの境界を解く

🔬 nervatlas.research / edx-phenotype
NervAtlas — 神経電気診断フェノタイピング
研究プロトタイプ ・ EMG/NCS の多チャンネル波形を解析(ダミーデータ)
解析検査 8,600件
解析したEDX検査
8,600
抽出した神経・筋の型
24
機種横断の較正
6機種
早期ALS/ミミック
AUC.82
▲ 境界例の層別
電気診断の潜在表現マップ(自己教師あり表現)
点=1検査。多チャンネル波形から学んだ表現の2軸投影。近い点=似た電気診断パターン。破線=人が割れる境界域。
← 表現軸1(軸索性 ↔ 脱髄性の連続軸) → 表現軸2 正常 脱髄性 NMJ障害 軸索性 筋原性 判定が割れる境界域(早期ALS↔ミミック)
正常 脱髄性 軸索性 筋原性 NMJ障害 判定が割れる境界域
注目症例(境界域の1例):純運動・軸索性で進行性、広汎な脱神経+線維束電位・伝導速度は正常 → 早期ALS疑い(ミミック確率0.22)反復評価と上位運動ニューロン徴候の確認を推奨。(※専門医の最終判断を前提)
鑑別に効いた波形バイオマーカー(寄与上位)
表現に対する寄与度。神経原性/筋原性/NMJのどれを示唆するかが波形の言葉で説明される。
1遠位運動潜時の延長・伝導ブロック(脱髄)64%
2神経伝導速度の低下58%
3MUAPの振幅・持続(神経原性↔筋原性)53%
4反復刺激の減衰 decrement(NMJ)41%
5F波潜時・出現率(近位伝導)33%
↑ 研究コード名「NervAtlas」。EMG/NCSの多チャンネル波形をデータに、
神経・筋の"型"と人が割れる境界例をAIで表現した完成イメージ。
筋電図(EMG)・神経伝導検査(NCS)の多チャンネル波形を研究データに、神経原性/筋原性/神経筋接合部(NMJ)の「型」を連続表現でAI層別し、早期ALS・ミミックなど人が割れる境界例を説明可能なバイオマーカーつきで解く——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:神経内科 × 電気生理
🔬 問い・学術的背景

EMG・NCSは末梢神経・筋・NMJ疾患の診断の要だが、針を刺す痛い検査で、波形の取得が検者の技量に依存し、判読は専門医の暗黙知で施設間のばらつきが大きい(既報のEMG感度は47–83%と幅がある)。MUAPの振幅・持続、伝導速度、F波、反復刺激の減衰など、波形に豊富な情報が埋もれているのに、いまは数個の要約指標とカテゴリ判定に切り詰められている。

🎯 仮説・新規性

多チャンネル電気診断の時系列そのものから連続的な潜在表現を学べば、(a)軸索性↔脱髄性・長さ依存性・NMJ関与を連続軸で表現でき、(b)早期ALSとミミック、CIDP亜型、ICUの重症病態筋ニューロパチーなど人が割れる境界例を、説明可能な波形バイオマーカーつきで層別できる、と仮説する。既報の多くは単施設の分類止まりで、機種横断の較正・表現発見・説明可能性は未踏。

🤖 AI活用の必然性

多チャンネル・不等長・機種依存の波形は、人手の要約指標では情報が落ちる。自己教師あり表現学習+時系列モデルでなければ、潜在構造の発見と機種をまたいだ汎化は難しい=AIでしか届かない粒度。単なる指標集計では「境界の連続性」も「説明」も出てこない。

💰 500万円の使途
  • ① 匿名化EDXデータの二次利用整備・機種横断ハーモナイズ
  • ② 表現学習・説明可能性のGPU計算
  • ③ 神経内科医による最終診断ラベリング・外部検証コホート
  • ④ 倫理審査(IRB)・データガバナンス
  • ⑤ 結果公開(プレプリント・可視化Web)
📈 期待成果・社会実装(出口)

電気診断の標準化と非専門施設・遠隔判読の支援、痛い再検査の削減、早期ALS/ミミック鑑別の前倒し。まずは専門医確認を前提とした研究用の意思決定支援として出す。Hiro自身が医学生=当事者で、検査の負担と判読のばらつきを肌で知る立場。

※ 正直な関門:最大の壁は取得の検者依存——AIは判読を助けても針・手技の質は変えられず、入力が悪ければ結果も悪い。公開された標準化EDXデータが乏しく機種ごとに出力形式が違う、最終診断自体が不確実で弱いラベルになりやすい、稀少疾患で陽性Nが小さい。AIは専門医確認前提の支援に留まる。学生応募でも所属大学のe-Rad機関登録・承認が前提で、第2回の正式日程・公募要領は確定次第の確認が必要。
完成イメージ(ダミーデータ・実在の患者/機種データではない)・元アイデア → spread-plans.md #101