経験的(エンピリック)抗菌薬選択は施設ごとのアンチバイオグラム(菌種×薬剤の感受性率表)に依存するが、これは過去の集計で「今・これから」の耐性を映さない。耐性は病棟・季節・抗菌薬使用量とともに時空間に動くのに、日本語で「いつ・どこで・どの耐性が立ち上がるか」を予測した公開研究は乏しい。
培養・感受性・処方・患者背景の時系列に時空間モデル+系列予測を適用すれば、(1)ローカル耐性率を数ヶ月先まで予測でき、(2)経験的治療の外し(empiric mismatch)を減らせ、(3)抗菌薬使用量と耐性の選択圧を定量化できる、と仮説。静的な集計でなく「予測的アンチバイオグラム」を日本ローカルで作る設計は新規。
耐性は施設・病棟・時期で非定常、多剤・多菌種・処方圧が絡む高次元の時空間問題で、単純な集計や単変量では先読みできない。時空間系列モデルでしか、菌×薬×時期の耐性上昇を先回りして捉えられない。
予測的アンチバイオグラム+経験的治療推奨のベンチマーク=学会発表・論文。加えて研修医向けに「今この病棟で外しにくい経験的抗菌薬」を提示する試作。Hiroは抗菌薬を学ぶ医学生=当事者で、初学者がどこで選択を誤るかを内側から設計できる。