MOCKUP · SPReAD 1000 企画(外観イメージ) #7 · AI for Science/医療テーマ
#7

「聴診」の暗黙知をAIで解く——心音から弁膜症を捉え、人に聞き分けにくい音を可視化する

🔬 auscul.research / heart-sound-ai
Auscul — 心音の暗黙知マッピング
研究プロトタイプ ・ 電子聴診器の心音×心エコーを解析(ダミーデータ)
解析心音 1.28万件
解析した心音
1.28万件
同定した音響特徴
16
弁膜症検出
AUC.91
▲ 心エコー教師
専門医一致
κ.82
▲ 雑音判定
心音から弁膜症を捉え、聞き分けの音響的根拠を可視化
上=心音波形(S1・S2・収縮期雑音)/下=スペクトログラム/橙=人に聞き分けにくい高周波帯/破線=AIが注目した領域。
収縮期雑音 S1 S2 心音 聞き分けにくい高周波帯 AIが注目 収縮期 収縮期 拡張期
音のエネルギー(強いほど濃い) 聞き分けにくい高周波帯 AIが注目した領域(saliency)
弁膜症検出に効く音響特徴 上位(寄与度)
心エコー教師ラベルに対する寄与/濃い=診断を最も左右する音響特徴。
1収縮期駆出性雑音の高周波成分(AS).31
2S2の分裂・減弱(大動脈弁).26
3雑音のピーク時相(駆出性 vs 全収縮期).21
4拡張期ランブル(僧帽弁狭窄).16
5第3心音(S3)・過剰心音.12
↑ 研究コード名「Auscul」。電子聴診器の心音を心エコー所見と紐づけ、弁膜症の
音響特徴と「初学者が聞き逃す帯域」をAIで可視化した完成イメージ。
聴診の「聞き分け」は熟練医の暗黙知。電子聴診器の心音を心エコーで教師づけ、弁膜症の音響特徴と「人に聞き分けにくい帯域」をAIで可視化する——完成したらこう見える、の外観イメージ。
上限 500万円(直接経費) 学生応募可(医学生=当事者) e-Rad 応募 第2回・2026年6月上旬予定 分野:循環器 × 生体音響 × 医学教育
🔬 問い・学術的背景

聴診は身体診察の核だが、熟練医の「聞き分け」は典型的な暗黙知で、何を手がかりにしているかは言語化されていない。弁膜症は高齢化で増えるのに、初診で聴診から拾えるかは術者依存で再現性が低い。心音から弁膜症の音響特徴を大規模・定量的に解明し、「人間に聞き分けにくい帯域・タイミング」を可視化した日本語の公開研究は乏しい。

🎯 仮説・新規性

心音をメルスペクトログラム+系列モデルで表現し心エコー所見を教師ラベルにすれば、(1)弁膜症(AS・MR等)を高精度に検出でき、(2)診断に効く音響特徴(雑音の時相・周波数・S1/S2との関係)を抽出でき、(3)「熟練医が聴いている/初学者が聞き逃す」差分を可視化できる、と仮説。日本語臨床・心エコー教師・暗黙知の音響的解明という設計は新規(海外はCirCor/PhysioNet等の英語データ中心)。

🤖 AI活用の必然性

心音は微弱・非定常で個人差・雑音が大きく、診断手がかりは数十msの時相と特定周波数に宿る。スペクトログラム表現+深層系列モデル+顕著性(saliency)解析で初めて、人手では不能な規模・粒度で音響特徴を同定し「何が聞き分けを支えるか」を逆解析できる。心エコーとの対応付けで因果の手がかりも得る。

💰 500万円の使途
  • ① 電子聴診器による心音収録(外来・健診協力)+心エコー教師ラベルの紐付け・倫理審査
  • ② 循環器専門医による雑音アノテーション(ゴールド)
  • ③ GPU/API(スペクトログラム・系列モデル・説明性)
  • ④ 音響saliency可視化ダッシュボード試作
  • ⑤ 学会発表・プレプリント公開
📈 期待成果・社会実装(出口)

日本語・心音の弁膜症検出ベンチマーク+「聞き分けの音響的根拠」マップ=学会発表・論文。加えて医学生・研修医向けの聴診学習フィードバック(自分が聞き逃す帯域を可視化)。Hiroは医学生=聴診を学ぶ当事者で、初学者がどこでつまずくかを内側から設計できる。

※ 正直な関門:心音収録は録音環境・聴診器・体格でばらつき、心エコー教師ラベルの同時取得が最大の関門。弁膜症の有病率が低く陽性例の収集が難しい(クラス不均衡)。電子聴診器のプログラム医療機器化は別途薬事が重く、本研究は"解明・可視化"に絞る。心音AIは2025-26に活発で、新規性は日本語・心エコー教師・暗黙知の可視化に絞る(誇張しない)。学生応募はe-Rad機関承認が前提、第2回日程は確定次第確認。
完成イメージ(ダミーデータ)・元データ=電子聴診器の心音×心エコー(みんこく非依存)/ 企画ログ → spread-plans.md #7